映画を語ろう。
愛を語ろう。
ライ麦畑の反逆児〜Rebel in the Rye

JUGEMテーマ:洋画

 

アメリカ文学の代表である「ライ麦畑でつかまえて」の著者 J.Dサリンジャーの一生のお話である。

 

裕福なユダヤ人商人の家で生まれ、

大学に行っては、退学を繰り返していたサリンジャー。

 

父親は、家業を継いで、

落ち着いてくれたら良いと思っていたが、

ちょっと尖った感じの彼に文才を認め、

母親は大学に行って創作の勉強をしっかりやるように進める。

 

 

向かったのは、コロンビア大学。

そこで出会ったウィットバーネット教授のアドバイスで、物語を書くということを学んでいく。

 

 

何よりも大切なのは、ストーリーだ!

 

この言葉は、ヒューグラント主演の Re:Rifeの中でも語られる。

 

 

では具体的に、いかにして物語を作るか。

作者の声が物語を壊さないようにすること。うるさく自己中の物語であってはいけない。

 

 

淡々と感情も入れず、ある物語を朗読しても

じっと耳を澄まして聞き入れられる物語を作ること。

 

それが作家の声が邪魔しない物語だと

ウィットバーネットが講義するシーンが最初に出てくるが、

思わず、凡人であっても納得できるような気がした。

 

 

サリンジャーが作家として、物書きとして一生貫く中で、ウィットの教えは、とても重要ではなかったかな。

 

出版するか否か、売れるか売れないか ではなく

一生書き続ける思いがあるかどうかが、小説家になる本気の覚悟になる。

 

 

そして、不採用、不採用 に耐えつづけること。

 

 

一貫して、サリンジャーは、真実にこだわった。

 

嘘がいや。 

出版社からの修正依頼を断ることは、そこにある。

物語を通して、自分の声を届けたいのだ。

 

 

勝手に大人が修正したストーリーに何の価値があろう。

現実はハッピーエンドにはならないと強く語る場面があるが、

私は、20年ほど前は、

映画の中だけは、ハッピーエンドの世界であってほしいと願って観たことがある。

 

 

だが、実際、勧善懲悪だけではこの世はすまされない。

理不尽があってこそ当たり前だし、そんな中で生きる。

だからこその嘘はいやという生き方。

 

 

サリンジャーが恋に落ちたウーナ・オニール。

有名な劇作家の娘で、女優になりたいとハリウッドへ向かう。

 

お互い、愛を確かめ合っていたはずなのに、離れていた時間が理由なのか

彼女があのチャップリンと結婚したということを

新聞の第1面で知らされたときの強烈なショック。

 

 

女優だもの。どこまで嘘で、どこまで真実で。人の気持ちはわからない。

 

信じられるものは何? 

 

 

戦争を体験し、精神を患いながらも

彼が彼の魂を守り続けられたのは、彼が書こうとした物語の主人公の存在があったし

それは嘘で書いたものではなかったから。

 

 

ライ麦畑でつかまえて のヒットで、つかんだものと失ったもの。

ストーカー、社交界のかったるさ。幸せはどこにある?

 

小さな子どもにも嘘をつかれ、彼はひどく落胆する。

 

出版という形が、彼の心の平安を崩し始めたとき、

世間に向かって発表することを辞め隠遁生活を始める。

 

しかし、小説家になろうと決めた時、出版が目的ではなかったのだ。

一生書き続ける覚悟こそだったのだ。

 

 

色んな言葉が散りばめられていて、それぞれの人にあった感性の言葉があるだろう。

 

 

芸術家とはなんだというくだりでは、

完全という認識から

自己中で欠点だらけで不完全という認識に至るが、そうでなければ、人々の共感は生まれない。

 

 

自分の気持ちの代弁を求め

音楽を聴いたり、物語を読んだり、

分かってくれるというか、共感を人は欲しているのだと思う。

 

 

ラストシーン近く

ウィット教授がサリンジャーに文集の序文のお願いをし、彼は快諾する。

 

 

さて、手元に届いた序文があるのに

わざわざ、ウイット教授が家までやってきて、語ることは。。。

 

最初に戻るようなシーンで、私は好きだ。

 

 

この映画は、ポスターと予告を見て、鑑賞しようと決めた。

 

 

母親の愛情にも泣けたし、それを感じるサリンジャー。また父親の思い。

戦争というものの精神的なダメージの怖さ。

 

 

小説を読む時期というものがあるし、若者向きだろう。

しかし、

年配になっても

真実が語られているそれは読みたくなった。

嘘は嫌いと言い続けた共感を感じたくて

 

 

 

 

 

ら行の映画 comments(0) trackbacks(0)
comment









trackback
http://cinema.tinypath.com/trackback/280
CALENDAR
S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< December 2019 >>
COMMENT
  • 縞模様のパジャマの少年〜The Boy in the Striped Pyjamas
    tk (03/24)
PROFILE
MOBILE
qrcode