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チャタレイ夫人の恋人2015〜Lady Chatterley's Lover

JUGEMテーマ:洋画

小説「チャタレイ夫人の恋人」は、遠い昔に読んだ。

何かしらの期待を持って

好奇心たっぷりのその頃の私は、

ただ、文学作品を読んだというラベルがほしかった。

頭の中で想像した夫人は、

ものすごい年増の女性。

全てが想像でしかない世界であり、

活字をどこまで追ったのか、結末も何も覚えていない。

 

今まで、「チャタレイ夫人の恋人」という名の

映画は見たことがない。

 

だが、この「チャタレイ夫人の恋人 2015」に限っては、

美しい心をそれぞれに綴った愛情の物語であり、

観終わった後、

我に返った私は、

隣人を本当に愛しているかと

自問自答した。

 

 

クリフォード・チャタレイとコンスタンスの出会いは、

チャタレイ家でのパーティであった。

 

騒々しい音楽〜無理に陽気になるなんてしたくはないわ!

コンスタンスが

クリフォードと知らずに発した言葉には、

ただ従順だけではない女性像を感じる。

 

そして、クリフォードは、

彼女の意見を取り入れ、

落ち着いた音楽に変え、彼女と踊る。

そこで、コンスタンスは

初めて彼がクリフォード・チャタレイと知るのだ。

決して、名誉やお金で近づいたような関係ではなかった。

 

その後、戦争がはじまり、

クリフォードは半身不随の身となって、戦地から帰ってくる。

それを迎え入れるコンスタンス。

 

半身不随に悲観するクリフォード。

コンスタンスの自由を奪いたくないと

銃の引金をひきかけた時、

お互いの悲しみと愛が交差した。

 

 

肉体関係がなくなっていくこと。

それは、どういうことを意味していくのか。

クリフォードの男としての悲しみ。

愛すれば愛するほどの

無力感は、

どこに向かっていくのか。

コンスタンスだって、

抑えきれない人間の性を

どうやって、何にぶつければいいのだろう?

 

そして、クリフォードが

看護人として雇った女性は、未亡人。

夫は、チャタレイ家保有の炭鉱現場で亡くなった。

 

ある日、彼女が、コンスタンスに

 

「肌のぬくもりがほしい。

夜になるともっと肌のぬくもりがほしい。

けれど、テッドでなければダメなの。」

と語る場面がある。

 

亡くなって6年経ってもそうなのかと

彼女の心に寄り添うコンスタンス

 

クリフォードが、跡取りを画策していた頃

コンスタンスは、森の番人として雇ったメラーズの子を宿した。

 

テッドを亡くし、

お涙のような保障金しかもらえなかった

看護人の女性は、

恨みを持って、クリフォードに

コンスタンスの不貞を告げる。

あなたも苦しめばいい!

 

コンスタンスは、

解雇される彼女に

何故、誰に聞いたのか?

メラーズなの?と問いだ出すと

 

メラーズは一言も悪愚痴など言わなかった事実を知り

彼女に向かって

心から愛していることを告げた。

 

貴族階級であろうが、

庶民であろうが、

コンスタンスは、心からメラーズを愛し、子を宿したのだ。

 

コンスタンスの選んだ道は、

名誉もお金も全て捨てて、愛の道だった。

 

エロスの場面など全くないと言っていいくらいの作品。

 

ただ、森の緑とコンスタンスのコントラストが

たまらなく美しい。

意志ある女性のコンスタンス。

 

小説「チャタレイ夫人の恋人」とは、

ストーリーも変わっているのかもしれない。

しかし、人間が求め続ける愛は

心だけでもなく、体だけでもなく

繋がり合った時の癒しを感じられる存在であることを

もう一度、確かめられたような気がした。

 

そこまで、優しく、人を愛しているのかしら?

ぞんざいな態度をしては、いないかしら。

 

そして、あの頃の年増の女性の主人公像は、

私が小説よりも増して年を取ったせいなのか

若い女性の物語になった。

 

 

 

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