映画を語ろう。
愛を語ろう。
やさしい本泥棒〜the book thief
JUGEMテーマ:洋画
 ヒトラーの時代のドイツ、里子に出されたリーゼルが、
その養父と養母との新しい環境の中で、何を見つけ生きていくのか。
語り部である死神を通して
だから人間は魅力的だとラストに締めくくる。
人間らしい心をもった人たちの物語。

リーゼルは、弟と一緒に里子に出されるはずであったが、
弟は、移動の途中で死んでしまう。
埋葬し、一人で里親のところに行くことになったリーゼルは
墓の周りに落ちていた一冊の本を拾った。
それは、墓掘り人の手引書であった。

養父ハンスと養母ローザでは迎え方が違った。
リーゼルの心は、ハンスへと開いていく。
ハンスは、
彼女が大事に持っている「墓掘り人の手引書」を見て、
色んな質問をしながら、文字が読めないことを知り、
静かにやさしく文字を教えていく。
そして、最初に読破した大切な本は
やっぱり「墓掘り人の手引書」
リーゼルの世界は広がった。

そして、戦争は、どんどん激しくなり、
言葉狩りとして、自由も奪われる中で、
街中の皆で本を焼きつくすことになるのだが、
リーゼルは、焼け残った一冊の本を大切に持ち帰った。

彼女の本への想いは、人間として目覚めだったから。

ある日、ユダヤ人の青年が助けを求めにやってきて
ハンスは彼を助ける。
リーゼルに事の次第を説明するハンス。
ハンスが青年の父親に助けられた。
だから、ハンスも彼の家族を助けると約束した。
青年の事を誰にも言わないと約束をしてほしい
約束だよ!と
そして、その次のセリフは、
A person is only as good as their word.

日本語吹き替えは、交わした約束は必ず守らなければならないんだ。 

日本語訳は、
「人間の価値は約束を守れるかどうかだ」

この青年マックスとの交わりが
また、新たにリーゼルの感性と
人間としての心の成長になっていく。

彼から与えられた言葉は、
「言葉は命そのもの」

だから、自分の言葉で話すということ。

皆そろってクリスマスを迎えるシーンも
ハンスのアコーディオンの音に泣けてきます。
最高のクリスマス!とリーゼル
初めてのクリスマス!とユダヤ教の青年マックス

雪だるまも最高の幸せを運んで来たと思ったのに、
そのせいで、
マックスが瀕死状態になってしまうと
嘆くリーゼル。
そこでハンスが与える言葉が

because we had to
吹き替えは  彼を思ってた 
そして、字幕は、
「想いが溢れたからだよ」


リーゼルは瀕死のマックスのために
やさしい本泥棒となって、来る日も来る日も
本を盗み借りしては、枕元で読んであげると
彼が回復するという奇跡が飛び込んでくる。

とまあ〜ハッピーに包まれて終わりと思いきや、
意外な結末にびっくり。
最後はちょっと安直な気がするのは私だけかな

それでも登場人物が皆やさしくって
いっぱいエピソードを書き記しておきたいくらい。

リーゼルをずっと守ってくれた足の速いルディという少年。
勇敢なリーゼルの心を理解してくれた町長夫人
言葉とは裏腹に何てやさしい養母ローザ

語り部死神さえも人間が魅力的で魅力的でと。。
そのラストを迎えるけれど、
観る側の私も同じ心境になった。
そして、言葉はいのち〜生。 
本の中には、たくさんの言葉が存在するのです。


 
や行の映画 comments(0) trackbacks(0)
屋根裏部屋のマリアたち
資産家のジャンルイとスペインから出稼ぎにやってきたメイドたちの物語。

ある日、ジャンルイは
メイドのマリアの話を聞き、彼女の住む部屋に向かう。
大部屋ではなく個室に住めることに感謝しているマリア。
しかし、洗面所もない部屋だったことに同情を隠せなかった。
マリアの部屋の周りには、メイド仲間が住んでいて、
お愛想を言う中で、カルメンというメイドは、
辛らつにそして、難題をジャンルイに突きつける。
それは、詰まったトイレと言う現状だった。
同情を見せたって、所詮雇い主とメイドのうわべの関係。

優しいジャンルイは、
早速、トイレを直し、彼女らとの交流が始まった。
その後の数々の親切は、心からのもので、
それはそれは、皆から聖人といわれるくらいのものだった。
何故に、彼はそこまで彼女らの生活の中に入っていったのか。
何に惹かれていったのか。

小気味よいテンポで、物語は進む。
お金持ちとそうでないもの。
ただ、彼は真の友と巡り会えたと言うこと。

人生は、自分なりの幸せを見つけることが幸せなのだ。

妻に浮気の疑いをかけられ、
本当のことを話しても信じてもらえなかったとき、
もう、言い訳もしなかった。
出て行けと言われ、反論することなく何もかも捨てた。
彼の彼女への情熱を捨てた。

その後、本宅ではなく
6階に住むメイドたちの中で、生活し始め
友達の中でも特別にマリアを愛した。
まさか、こんな展開になるとは思わなかったが、
資産家とメイドの恋の顛末は、
私の大人じみた考えではなく、素敵なハッピーエンドをもたらせてくれた。

妻と離婚後、妻の再婚を見届けてから、
子どもの未来設計を考えてから、
マリアと別れて三年経ってから、
それでも尚、相変わらず、忘れられないマリアを探しにスペインにやってくるのだ。

ここで、マリアの伯母が、
うすのろだの、ばかだのと言い続ける伯母の夫が、
素晴らしいキューピットとして出てくる。
男の価値とは、
この夫のような人かもしれない。
それは、「愛を知り、愛することを知っている」という事だろう。

ラストシーン〜
ジャンルイは、とうとう、マリアを見つけた。
その時、近所の人の「娘さんは?」というような声が聞こえるのだが、
一瞬、マリアはジャンルイと別れた後
誰かと結婚したのかと思ったが、
ジャンルイを笑顔で迎えるマリアにこちらもうなづいた。

そうなのだ。
別れる前にたった一度、愛の行為が彼らにはあったのだ。

いさぎよしの人生を送ったマリア。
そして、そんな彼女をこよなく愛するジャンルイ。
御伽噺でもいい。
何もかもうまくいくこんな話もあってもいいのじゃないか。



や行の映画 comments(0) trackbacks(0)
ヤング≒アダルト〜Young Adult
美しいメイビス。
彼女は、ミネアポリスでヤングアダルト小説の作家をしている。
その彼女の元に元彼から、赤ちゃん誕生のパーティのお知らせが届く。
これってどうよ?
そんな会話を友人としてる間は、メイビスの心なんてわからないし、
何が問題なのかわからない。
普通なら、はっきり言って、大迷惑だったりするし、
新しい生活には、関係のないことなのだ。
けれど、
彼女は、愛犬ポメラニアンのドルチェと共に
元カレの住んでる故郷マーキュリーへと向かっていく。
彼女は、彼とよりを戻すために向かっていったのだ。

痛い、
痛すぎるメイビス。
彼女一人で空回りしている姿は、普通と思えない。
彼と彼女は終わった。
彼には家庭があり、
決して美人じゃないけれど
愛する妻と赤ちゃんがいるという現実を
受け入れる心の余裕もなければ、
ヤングアダルト作家であるメイビス自身が
まだまだ、自己中の考えしかもてない
大人子どもなのだ。

どんどん壊れていくメイビス。
ただ、美人と言うだけでは、
メイビスの望む幸せはつかめない。

結局、赤ちゃんの命名パーティーで
壊れはじけてしまった。
勘違い甚だしく、
元彼に攻め寄り、
このパーティーから出て行ってくれと言われた。
パーティーを去るときにも、
奥さんとバトルをしてしまうメイビス。
もう、目も当てられない。
ボロボロすぎて、誰かにそっと包んでもらいたいと思うくらい。

生まれ故郷マーキュリーで
再びあった身体不自由な同級生マットの家に行き、
裸のメイビスは、抱きしめてもらう。
はっきり言って、
マーキュリーに帰ってきてから
ずっと支えてくれていたのは、マットだったもの。
デブでオタクで変なやつで病んでるけど
似たもの同士かもしれない。
優しく抱くマットは、
どんなに化粧が崩れても
メイビスは、輝いていると暖かい。

ラストの朝、
マットの妹と会話するところから
メイビスもやっと癒され、
彼女の魅力を再び思う。

どんなにボロボロになっても
美人でカッコイイメイビスだからそのままの格好で歩けるのよ。
あなただからよ!
そう、妹に言われ、
われにかえるメビウス
そして、
こんな死んだ町なんておさらばよ!
魚臭い街を捨て、
再びミネアポリスに戻ると決心したメイビス。

人生は、再び始まった。
やっと、自分の心のわだかまり、
呪縛から解き放たれた。

ヤングアダルト小説〜その本も最終回を書き終え、
彼女自身もやっと、アダルトになれた。

美しいシャーリーズセロンだから、生きた映画だったと思う。
無駄のないつくりで、変な甘さもない。
ガッツり、シャーリーズセロンの美しさで
痛々しさと強さを充分に演出している。
負けんな!
とかく普通の子達はすぐに結婚できるけど
ちょっとだけ、人より優れたものを持つと何故か苦しみが伴うこともある。
女の子には、そんな気持ちを静かに感じるのではないでしょうか。

どうかメイビスに祝福あれ!









や行の映画 comments(0) trackbacks(0)
ヤコブへの手紙〜Postta Pappi Jaakobille
「神々と男たち」では、信徒としての生き方を感じ、
「ヤコブへの手紙」では、神の偉大さを感じた。
75分間という短い映画。
ラスト30分までは、何ら感激のシーンなどあろう。
しかし、泣けるのだ。
わけもわからず、涙が出るのだ。
これが神さまが教えてくれた「愛」
盲目の牧師ヤコブと元終身犯レイラも救われ
私も救われたのかもしれない。
そして、レイラ役の女性の静かな演技が素晴らしかった。

恩赦で12年間暮らしてきた刑務所から出てきたレイラは、
ヤコブ牧師の家で暮らすことになる。
レイラの仕事は、
盲目の彼の元に送られてくる悩みが書かれた手紙を
代わりに読み、そして、返事を書くということ。

嫌々の仕事であり、
彼女は、送られてきた手紙を捨てたりもする。
返信にヤコブとレイラより愛を込めてと書くように言われても
ヤコブ牧師だけの名前にと強く反発する。
人は、そう簡単に素直にはなれない。

やがて、手紙が来なくなる時がやってきた。
そう、毎日、誰かからの手紙が届くとは限らない。
ヤコブは思う。
こんな盲目の牧師など
役立たずであり
誰にも必要のない人間なのかもしれない。
自分は、人々の悩みを聞いてきたけれど
それは、
神さまが、相談者のためではなく
ヤコブ自身のために
してくださったことだったのだと気づき始める。
そこには「愛」があるのだ。
愛を持って祈り、愛を持って手紙を書く。
そして、彼は生かされていたのだ。

手紙が届かなくなった日のある日
郵便配達人とレイラは、手紙が来ないことを隠して
レイラは、届いたと告げる。
そして、
彼女は、ヤコブをいつもの庭に招き
手紙を読み始めるふりをする。
それは、彼女自身の懺悔だった。

親愛なるヤコブ牧師様。。
姉の夫を殺したと罪を告白する彼女。
最後に彼女は聞く。
「わたしは許されますか?」

ヤコブは、こたえた。

「それは、人間には出来ることではないが、神は何でもできる」

この一言で、
レイラもヤコブもどちらも救われたようで、
言いようもなく涙が出てしまう。
ヤコブも役立たずではなく、レイラに必要な人であったのだ。
そして、彼は喜びの中、天国に召されます。
神の御業というものを感じてしまう。

コリントの信徒への手紙1の「愛」13章は、
私がつらい時、
人に対して負の気持ちを持たないようにと願うとき
思い出す箇所です。
これが何度か映画の中でも出てきます。
口にすると、何故だか勇気を持って生きる
人を愛することをやめない意志を与えられる神の言葉です。
何度も書いてるけど、添えておきます。


愛は忍耐強い 愛は情け深い 愛はねたまない

愛は自慢せず、高ぶらない。

礼を失せず 自分の利益を求めず、いらだたず、恨みを抱かない

不義を喜ばず、真実を喜ぶ

すべてをしのび すべてを信じ すべてを望み すべてに耐える

愛は決して滅びない




や行の映画 comments(0) trackbacks(0)
山猫〜gattopardo
我々は、山猫であり、獅子だった。
これからは、山犬や羊の時代だ。
だが、山猫も獅子も山犬、羊も己を地の塩であると信じる

映画のタイトルの意味がわかったのは、
ラスト間近のバーとランカスター演じる
サリーナ公爵のこの台詞だった。
何よりもこれが映画のすべてをあらわしていた。
「山猫」と「地の塩」

地の塩とは、
新約聖書、マタイの福音書の中で
あなた方は地の塩、世の光である。とイエスが説教する場面がある。
塩とは、
目には見えないが、
いろんな料理に入れると、味が違ってくる。
自分が主役ではないが、それによって数段
美味しい味になるということから、
世の中のそんな塩の存在になれというところなんですが、
個人的に、聖書の中で
一番好きな箇所で
自分の生き方として取り入れたいところでした。
塩気のない塩には、何の意味もなく
サリーナ公爵は、
時代の流れを感じながらも
貴族の時代は終わったということを知りながらも
その貴族という山猫は、山猫であり続けること。
それを最後まで全うした美しさがありました。

かたや、変革していくところに身を置くアランドロン演じる
タンクレディは、
サリーナ公爵のような気品は感じられず
彼独特の
ちょっとがに股の歩き方も
昔から変わらないし
品のある伯爵ではなく
変革者の姿が似合っているんではないかと
感じてしまいました。
そして、ドロンが
好きになる女性
クラウディア・カルデナーレ演じるアンジェリカも
晩餐での
大笑いは、あまりにも下品で、
こちらも引いてしまうほど。。
本当に皆が言うところの美しさなんだろか?
しかし、時代は変わっていくんですね。

ヴィスコンティ監督ならではの
映像の美しさ〜
エキストラは本当の貴族を使ったと言われていますが、
だから目にする優雅さとか本物であると思うし
確かに身についたものは感じれるもの。

移りゆく時代、栄華が続くわけじゃない。
その中を山猫として生きた伯爵の美学。

ベニスに死すも然りですが、
メッセージは、美しすぎるところに
深く悲しみがあるような気がしました。

それから
ちらっとマカロニウエスタンの
ジュリアーノジェンマとかの顔も
見ることができます。






や行の映画 comments(0) trackbacks(0)
CALENDAR
S M T W T F S
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< May 2018 >>
COMMENT
  • 縞模様のパジャマの少年〜The Boy in the Striped Pyjamas
    tk (03/24)
PROFILE
MOBILE
qrcode