映画を語ろう。
愛を語ろう。
マリアンヌ〜Allied

JUGEMテーマ:洋画

 

スパイ同士が出会い、恋に落ち、愛し合い結婚した。

しかし、妻には二重スパイの嫌疑がかけられたことから、

平凡な日常が崩れていく。

 

ずいぶん昔の韓国映画「シュリ」が頭によぎった。

裏切りなのか、真実の愛なのか。

 

簡単なストーリーであるし、結末もそうであろうと思うけれど

静かにラストはただただ泣けてしまう。

 

マリオン演じるマリアンヌが誘ったとき

ブラビ演じるマックスは、

「仕事の相棒とはしない。相棒とヤるとへまをヤり、敵にヤられる」

 

しかし、マリアンヌはそれに応えた。

「へまをするのは行為のせいじゃない。感情だわ」

 

相棒として出会ったときから、二人は恋に落ちた。

だからこそ、ドイツ将校の暗殺という、

生きるか死ぬかの緊迫した中で、二人して生きながらえたとき、

マックスは、感情をあらわにして、プロポーズをするのだった。

 

愛したことは事実。愛されたことも事実。

平穏な生活が続いて欲しいのだけど、

結局、スパイとしての経歴は消えることがない。

マックス、娘という愛するものを得たが故に

マリアンヌは、敵の言いなりにならざるを得なかった。

 

哀しい。とても哀しい。ルールはルールであり、裏切りは裏切り。

情状酌量というものは、スパイの世界にはないのだ。

 

百も承知だからこそ、感情的なマックスのために

マリアンヌは愛ゆえに最後の行為に出る。

 

そして、マックスの悲しみの深さ、愛の深さが伝わってきて、

どうにもこうにも涙が止まらない。

 

 

マックスを演じるブラッドピットは、ちょっと観ない間にどうも顔つきが変わった。

目の辺りが不自然で、整形か?と何度も感じてしまうほどで

 

同じスパイ夫婦ものでアンジェリーナジョリーとの共演した

Mr. & Mrs. Smithの頃とはずいぶん違ったのは、時の流れなのか。

 

マリアンヌを演じるマリオン・コティヤールは、

超美人というわけでもないけど、どんな映画でも記憶に残る。

この映画でも魅せてくれて、

敵を撃つためにパーティに参加するときのドレス姿は美しい。

 

 

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マリリン 7日間の恋
JUGEMテーマ:洋画
「王子と踊り子」という映画を撮りにイギリスに向かったマリリンモンロー。
その映画の助監督の中でも
「サード」と呼ばれる何でも屋の仕事をしていたコリンクラークが
製作の舞台裏を綴った本を基にした映画。
つまり、実話に沿っているマリリンのお話。

私達のイメージするマリリン
それ以下でもなくそれを汚すものでもなく
きっと、本当にこんな人だったのでは?と
錯覚するようなミッシェルウィリアムズのマリリン

ただ、唯一、
コリンのコネでウィンザー城の図書室に入ることが出来た時に
素顔を垣間見たような
ミッシェルの演じるマリリンの顔も
どこか、老けたような感じで、
決して綺麗に映されることはなかった。

それは、大きな人形の家を見つけた時だ。
童心にかえるように
マリリンはその家を明け、ひと時の幸せに耽る。

「母親と娘、そして父親の人形を見つけて
これは、あなたで、私達の子供たち
可愛い娘
娘はかわいいと褒めなきゃ。
そこで母親の愛を知るのよ」

その台詞に感じていく
私の知ってる限りのマリリンの生い立ちの中の何か。

コリンは、名家の出身で、
見るからに育ちの良さがあり、
そのホッとできる雰囲気に
マリリンは惹かれていったのではと感じる。

映画に対しての思いは、
単なるセックスシンボルと言うものではなく、
彼女は本当に演技をしたかった。

演技は嘘でいいの?
ではなく、理解して本当にその人となって演技をする。
そのこだわりが、
アクターズスタジオで学んだものとは知らなかった。

共演者ローレンスオリヴィエの要求と
彼女の演技への思いが上手く噛みあわず、
わがままとかきまぐれとかになってしまうけど、
スクリーンに映し出されるマリリンは、
誰よりも輝く。
それが、才能だ。

そして、それを知っていたのは、
ローレンスオリビエの妻であるビビアンリーも然り。

スクリーンは、嘘がつけない。

若さと美貌は、あったものほど少しの老いもわかるというもの。

コリンが感じたマリリンの姿。
最後のお別れの時のシーンもよかった。
本当に恋をした。一時でも恋は恋だ。

コリンと一緒に働いていた衣裳係は、エマワトソン。
美しい彼女のスクリーンの姿もこれから観たいものだ。

スクリーンは特別なもの
マリリンは、最高に輝いた。









 
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ミツバチのささやき
JUGEMテーマ:洋画

最初のシーンで字幕が出た
1940年。
ただ、これだけで下地に戦争があるのではと思う。

町に移動映画がやってきた。
上映されるのは、「フランケンシュタイン」
観るものは、各自イスを持ってその場所に入る。
その映画を見つめる子供たちの瞳の無垢さに
ただ感動する。
改めて、私がこんなに思うというのは、
そんな世界にもう生きていない証拠なのだ。
私は、充分大人になりすぎている。

イザベルとアナの姉妹も食い入るような瞳でそれを見る。
フランケンシュタインと少女の美しい水辺の出会いがある。
お花を分け与える少女。
一緒にそれを水に浮かべるそれだけに
どれだけの無垢さが伝わるのか。

しかし、物語は、誤って少女は殺されると言う結末で終わる。
それを見ていたアナは、
アナの世界の中では消化しきれない出来事であり
イザベルに「何故?」を問う。
「何故、少女は殺され、何故、フランケンシュタインは皆に殺された?」

イザベルは、家に帰ってから教えてあげると伝え、
父にわからないように、ベッドのサイドにロウソクを灯し、
姉妹での秘密の時間にささやく。

これがミツバチのささやきなのか?

「映画の中の出来事は、作りもの。
少女もフランケンシュタインも死んでいない。
フランケンシュタインは精霊であり、
友達になれば、いつでも呼ぶことが出来るのよ」

イザベルの答えをアナは信じた。

アナの中での「フランケンシュタイン」「精霊」


それから、精霊が棲んでいると言う廃墟を
イザベルに教えられ、
ある日、1人で出かけてみると
大きな足跡を発見し、彼女の精霊への思いは膨らむ。

そんな中、脱走兵が廃墟に隠れ、
アナはそれを見つけ、優しく介抱したり
その交流もフランケンシュタインとオーバーラップするかのように美しい。

しかし、
脱走兵は撃たれ、
観る側の私達は、何を意図するのかわかる世界にいるが
アナの中の世界では、そうじゃなかった。

ますます、アナは、精霊の世界に彷徨っていき、
父親からの問い詰めから、ついに森に逃げて行く。

その幻想の世界の
フランケンシュタインとアナの水辺のシーンは、
まるでアナが観た映画の
少女とのシーンのようであり、
たまらなく無垢で美しかった。
とにかく、心美しい世界がそこにあった。

冒頭から、
家族四人のそれぞれがバラバラの感じで
私にはその予備知識もなかったが、
バックグラウンドには、
スペイン内戦を批判し表していると色んなところで
紹介されていたので、それを表現しているのか。

ミツバチの生態の研究をする老父。
その伴侶としては不釣り合いな若い母。
彼女は、誰かに手紙をしたため、
ノスタルジー以上の思いに駆られていた。
私は要らぬ想像までしてしまった。
しかし、物語ラスト近くでは、
誰かから来た手紙は燃やされ、
その後には、伴侶に優しい仕草を見せる。

そして、姉イザベル。
彼女の言動には、私はいつも腹が立った。
アナに意地悪だとおもったし、からかいが不愉快だった。

死んだふりには、
アナだけではなく私もすっかり騙され、
物語の迷い道に入ってしまったような気持ちになった。
それから、
猫の首を絞めたり、
自分の血を唇に塗ったり。
これも大人への過程の一つではあるのだが。

そんなイザベルも
幻想の世界を経験した後のアナには、
何かしら今まで違ったものを感じ取ったのかもしれない。

ラストシーン。
アナが「私はアナ」と夜中に外に向かって語りかけるのは、
何を意味するのだろう?

精霊との交わり。
アナの無垢さに圧倒され、
いつの頃か、私は前つのめりで、映画を見ていた。

こういう繊細な映画を見ると
今まで見てきた同じような映画も思い出す。

今回は、ふと はちみつ と シベールの日曜日を思い出した。





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マリーゴールドホテルで会いましょう〜The Best Exotic Marigold Hotel
 人生の後半を迎えて、
それぞれに思い立った男女7人。
彼らが向かったのは、優雅な長期滞在ホテルライフと決め込んだインドだった。
しかし、そこは、豪華なホテルどころか、
倒れかけたおんぼろホテルだった。

自分がイメージしたものとかけ離れた現実をどうやって受け入れるか。
年を重ねたものだからこそ出来る
人生の幸せの見つけ方を教えてくれる。

未亡人イヴリンは、夫に従い40年生きてきた。
しかし、亡くなった後に残されたものは、夫の借金のみ。
そのために家も財産も処分し、初めての自立を目指す。

グレアムは、人生に後悔を残して死ねない「今!」を感じ、
すべてを処分し、インドのある思い出に懺悔と郷愁の思いでやってきた。

マッジとノーマンは、
まだまだ、自分の価値は、輝き続けるものだという証しを求めて、

ダグラスとジーン夫婦は、
イギリスでは叶えられない生活を求めて

ミリュエルは、病気を治すために

そこにオンボロホテルを建て直すという夢を持ったソニーが絡んでくる。

幸せって本当に何なのだろう?
こんな御伽噺のようなハッピーがあってもいいんじゃないか

インドという国の人は、
生きることを権利と考えるのではなく、恩恵と思っている
とダグラスが外に全くでないジーンに向かっていうシーンがある。

すべて、与えられたものを恩恵と思うなら、
このオンボロホテルの生活もまた楽しからずや。
そんな謙遜な思いというものは、年を重ねなければ生まれない。
だからこそ、この老人ばかりの映画は生きる。
インドのマリーゴールドホテルの7人の青春なのだ。

豊かな経験をしてきたからこそ
イヴリンは、新しい人生初めての職につき、
ミリュエルだって、メイド時代のすべてを任された仕事力で
オンボロホテルの再建に尽力出来た。

あ〜こんなパラダイスがあってもいいではないか。
年を重ねるって、いいもんじゃないかって

それぞれがどんどん変わっていく。
インドの生の漲りのように変わっていきます。
人生は、受け入れることから幸せが始まる
そして、それに遅すぎることはない。
そんな風に素直に勇気がもらえる。
マギースミス扮するミリュエルの最後も締めくくりのように素敵でした。



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ミッドナイトインパリ~Midnight in Paris
 アメリカの脚本家のギルは、婚約者と共に
フランスのパリに旅行でやってきた。
懐古主義の彼は、古きよき時代のパリに憧れ、
ロマンティックな雨のパリ、濡れ歩くパリに
住んでもかまわないと思うほど、心は傾斜しているが、
婚約者イネスは、まったく耳をかさない。
ある晩、一人でパリを歩いていたギルの前に
一台のクラッシクカーが泊まり、彼を誘った。
向かった場所には、想像も付かない顔ぶれがいた。
まず、出会ったのはフィッツジェラルド夫妻。
小説「華麗なるギャッツビー」の著者だった。
つまり、彼は、タイムスリップ〜タイムトリップをしたのだ。
それからの日々
毎晩0時になると
ギルは、そのクラッシクカーに乗って、
夢の世界での時を過ごすことになるというおななし。

なんてファンタジーなんだろう。
そして、とっても心地よい。
ゴーギャン、ヘミングウエイ、ドガ、モディリアーニー 
ピカソ、ダリ、ロートレック!
ありとあらゆる有名な芸術家の名前が飛び交い、
自分も一緒に夢気分だ。

ギルは、その夢の世界で、
ピカソの愛人アドリアナという女性に恋をしたり、
書きかけの小説は、ガートルード・スタインに見てもらう。

結局、アドリアナともっと古い時代に
タイムスリップすることによって、
いつでも夢見るのは、古き時代であり、
現実に幸せを見つけることが大切だとわかったギルは、
現代のパリで、
自分の感性にあった人を見つけようとする。
そう、浮気をし、感性のあわないイネスではなく
雨のパリに濡れて歩くのを好きだと感じあえるような女性。

ウッディアレンの夢の世界にしばし浸るというような映画。
さすがだなと思ったし、あっという間に見終えてしまう。
ただ、もう、
居心地の良い世界を感じればいいのではないかと思う。
誰だって、夢を見たい。
憧れの世界に自分をそっとタイムスリップして見てみようじゃないか。





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ものすごくうるさくてありえないほど近い〜Extremely Loud and Incredibly Close
 9.11のテロの犠牲者となった父親の
最後に残したメッセージとして捉えたもの。
それは、偶然、クローゼットで見つけた鍵だった。
その鍵の鍵穴を探す調査探検していく過程で
アスペルガー症候群の彼の
父親の喪失感という心の傷が癒されるまでのお話である。

鍵穴探しの旅の手がかりの一つは、
鍵の入っていた封筒に書いてあった
「Black」
ブラック氏が何かを知っている。
ニューヨーク中のブラック氏に会いに調査探検が始まる。

「ものすごくうるさくてありえないほど近い」
この題名に何を思うのであろう。
アスペルガー症候群の人の不安を象徴したものとか
母親の存在とか色々ネットでは書かれていた。
私の思ったのは、
オスカー少年自身。
怖さをしのぐための鳴らし続けるタンバリン。
話し始めたら、息もつかないほど「まくし立てる」それは
ものすごくうるさくて
そして、ありえないほど近いというのは、
人付き合いの不器用な彼が、
実は、調査探検を通して出会った人と
ありえないほど近い存在になっていったということ。
それが、最後の
母親が見つけて読んでいく
「ものすごくうるさくてありえはないほど近い」というタイトルの
鍵探して出会った人たちのリストノートにつながる気がする。


見所はたくさん。
すべてをつなぐのは、ありえないほど近い「愛」だ。
パパを捨てたおじいさんとの交流。
鍵のキーパンソンのブラック氏。
何かをしないより、して失望したほうがまし。
オスカー少年が
失望して、苦しくって
目に余る行動をしているとき
母親が大丈夫となだめるところから、
残されたものの深い愛を思う。
まさか、そんな深いものがあったなんて、
こちらも泣けてくる。
パパに「愛される存在」であったママゆえの行動。

そして、パパは死んでも
パパの愛はオスカーにママに生きる。
パパの「愛している」という言葉を
もう一度聞きたいとママが言えば
オスカーがもっと言ってあげると応えるけれど
ママは今でも充分だと
オスカーを惜しみなく愛している言葉の発してくれる。

話せなかった数々のことを少しずつ告白していく中で
自分の心を解放していくオスカー少年。
最後は、羽が生えたように清々しい気持ちを
ブランコに乗った姿で感じさせてくれる

突然の死も、覚悟の死も
愛する人の命を失うというのは、本当に大変で
それぞれに時間がかかる。
どうか、優しい時間で受け止めてほしいと思うの。
サンドラブロックは、
幸せの隠れ場所でも良かったけれど、
この作品でも本当の素敵な母親でした。




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マーラー君に捧げるアダージョ〜Mahler auf der Couch
作曲家マーラーと19歳年下の妻アルマ
マーラーは、彼女の不倫によって苦悩が始まり、
精神科医フロイトの診療の中での回顧という形で、
二人の愛を見つめていきます。

アルマは、自由に屈託なく人を愛し、音楽も愛する女性。
クリムトたちとも交流があり、
事欠くこともないのに
何故、年齢の離れたマーラーを
愛する理由があったのでしょう。
それは、同じ音楽を愛するものとして、
彼女の才能を認めてくれたから。
何よりも彼女の結婚の理由は、
自分の音楽の作曲の才能を理解してもらったことです。

二人して、ピアノを弾くシーンは素敵ですね。
競演の中、アルマが弾き損なった。
♪8分音符を抜かしたね
僕の8分音符をあげる♪
そして、二人で奏でながら
マーラーは、また口にするのです。
「2分音符も」
「全音符を 僕をあげる」
これが、プロポーズでした。

しかし、婚約した後
マーラーから求めは、
彼女にもう音楽活動をするなという
妻に徹することだったのです。
アルマ自身がアルマで無くなる生き方であり、
自分を殺すこと。
じゃあ〜そこで結婚はやめればいい?
アルマは言います。
心臓をえぐられた。
そう、時は遅し、
愛してしまっていたのです。

その後、不幸にも二人の間に生まれた娘も亡くし
結局、アルマは、自分が愛されている確信を持てないまま
不倫へと導かれるのです。

マーラーが最初から何度か言う言葉。
私達夫婦は、音楽でつながっている愛だ。
それならば、彼女を精神的に殺しちゃいけない。
奪い取っちゃいけない。
でも、男性と言うのは、
女性はすぐにあきらめるからと思う傾向のあるのかしら。
冷静に思うなら
それがあるから輝いていて
その彼女を愛していたんじゃないかって思う。

ラスト近くになって、
アルマがマーラーに伝えるシーン。
もう一度あなたを愛します。
私は、あなたの作った音楽の中に存在するのだから。
彼女は、音楽の中に彼からの永遠の愛を見つけたのです。

もう〜ここまでくれば
アルマという女性は、
何かを越えた存在に変わっていく気がしました。

高熱を出しながら、大成功に収めた公演は、
アルマのためのもの。
マーラーの手紙も素敵でした。
以下が手紙です。感じてください。

「愛しいアルマ 午後の練習が終わった
一拍一拍、君を想って振ったよ
思い出がよみがえって、切なくなった
フロイトは正しい
君は僕の中心点だった。
それがわかった今 僕は幸福で満たされている
君が応えてくれないのは悲しいが
愛が愛を
真心が真心を呼び起こす
愛の神が勝利者である限り取り戻したい
かつて僕のものだった
君の心を

今日の君の手紙は優しかった。
僕は8週間ぶりに愛に満たされている
繰り返し言っておくれ。
明日には信じられないから。」

いろんな愛がある〜音楽によって結ばれた愛なんだ

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未来を生きる君たちへ(Hævnen)〜In a better world
この映画の原題は、「復讐」だそうだ。
しかし、この題だったら、
日本人にこの映画の思いを伝えることは難しい。
目には目を、歯に歯を。
これを間違った意味で解釈をしてはならない。
されたそれ以上のことはするなという教えである。
人間は、愚かであり、感情が突っ走り、
それ以上のことで自分の気持ちを静めたいと思う。
それが復讐というものなのかもしれない。

いじめられっ子のエリアスの学校に
クリスチャンと言う男の子が転向してきた。
彼が、エリアスをいじめていた子に復讐をしたことから
急速に仲良しになる。
毎日いじめに遭いながらも学校に行くという行為には
どれだけの勇気がいるのかと思うし、
手助けの出来ない親や先生という存在に
もどかしさを感じる。
そんな状況を救ってくれたクリスチャンだから、
唯一の味方。信じられる存在に誰だった感じるのではないか。
結局、いじめっ子との和解〜赦し合いで1件は解決する。

エリアスの父親は
アフリカとデンマークを行き来する医者である。
毎日悲惨な現場を見ながら、
彼の抱えている問題は、別居中の妻の関係。
彼はやり直したいのだ。
そんな彼の元に
凶悪犯が病人としてやってくる。
そこでどうするか。何人も殺した残忍な奴なのに医療を施す。
なぜなら、「医者」であるからだ。
当然語られるであろう大人としての言葉であり、態度だ。
そんな態度がデンマークに帰っても表れる。
子ども達のいる前で、
理不尽に殴られるが、彼は殴り返さない。
それが、無抵抗と言う勇気ある大人の行動だというのだ。
本当にそこまで心から思っているのだろうか?

その後、彼が一人湖に入って、
殴られた頬を感じながら思う姿は、
生身の人間の復讐してやりたいほどの悔しさだ。
結局、クリスチャンが復讐のために
執拗に調べた殴った男の居場所に
子供連れでいき、もう一度殴られて見せる姿は、
悔しさで一杯の憂さを晴らすもの。

そして、
クリスチャンがどこまでも

相手に復讐するために行動する姿に
彼の心の闇を思う。
もう、いいんじゃない?
何故、赦す事が出来ないのか?って
首を傾げたくなるほど私は感じるのだけど、
赦された経験がないのか?
愛された経験はどこに消えたのか?
何にイライラしてるのかって言えば、
母親を失ってからの父親との関係なのだ。

エリアスを誘って、
エリアスのパパを殴った相手の車を爆破させることを考える。
しかし、ジョギング中の親子を助けたくて
エリアスが爆破事故にあってしまう。
瀕死のエリアスに半狂乱の母親。
そこに面会に来たクリスチャン。
そのクリスチャンに向かって、
あそこまで厳しい言葉を吐けるのかと思うほど、
母親も容赦ない言葉を突きつける。
見てて、こちらがつらくなる。
そこには、エリアスを思う邪気のない
子どものクリスチャンの姿しかなかったから。

決定的なこの事件がきっかけになって、
失ったもの。
大切なもの。
それぞれが、それぞれの立場で
エリアスとクリスチャンの家族は、
赦し合いまた、愛しあい始める。
うれしいです。
家族がそうなって欲しかったから。
いがみ合っていて欲しくなかったから。

全編において、
事実は事実としてみていながらも
卑屈にもならず
エリアスがどんな人も悪く見ない視線に救われる。
クリスチャンの憎しみは、憎しみへの復讐で解決することではなく
そのエリアスの赦しによって救われた気がする。
彼らは、素晴らしい友情でこれからもつながっていくと思う。

だらしのない大人の中で
子ども達が赦すチャンスをもたらした。
最初の流れが遅いし、大きな抑揚のある映画ではないけれど、
知らない間に、どんどん見入ってしまう映画です。
それは、私も愚かな大人だから。

目には目を、歯に歯を。
そして、右の頬を打たれたら左の頬を差し出せ。
7の70倍までも赦しなさい。
いろんな聖書のことばがあるけれど、
その時々に私たちは何を思いながら
そこにたどり着けるのだろう。









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マネーボール〜Moneyball
プロ野球選手としての道か
それとも奨学金を受けての大学進学の道か
それを決めたのは、
スカウトからの野球選手として有望視する言葉を信じ、
提示されたお金での自分の価値だった。
しかし、その評価は正当な妥当なものだったのか
泣かず飛ばずで終わった選手時代の過去を持つ
ビリービーンがGM(ゼネラルマネージャー)として、
「負けない野球」を行なった実話に基づく映画である。

野球はドラマであり、人々の夢である。
そんな言葉を聞いたことがある。
ミラクルだ。
そんな言葉も私達の中には存在し、
理論だけで戦えるのかという反発のスカウト陣の気持ちも良くわかる。
しかし、
一人一人の器量の良し悪しではなく、
野球はチームプレイなのだ。
いかに効率よく負けない戦いが出来るかを考えること。

資金力のないチームとは、
少ない料理材料で
いかに美味しく栄養価の高い食事をつくるやりくり主婦と同じで、
頭を使って、戦わなくてはならない。
無駄を省くためには統計は不可欠な要素である。

この統計論理(セイバーメトリクス)を知って
ビリービーンが信じてやろうと思ったのは、
イエール大学卒業のピーターから、
彼がスカウトだったら、ビリーに一銭も払わず、
ドラフト一巡指名などしないと評価されたこと。
皮肉にも自分の選択の失敗を科学の立場から示してもらったことだった。

吹っ切ることの出来ない過去。
ちらつき、ちらつく過去。
彼は、そんな中で唯一のそれを信じて突き進みます。

ブラッドピット演じるビリーと
ジョナヒル演じるピーターのコンビは

とっても息が合っている感じで
尊重しあう関係がいい。
変ないがみ合いがない。
お互いに信じる道は100パーセント同じだから。


他のチームでは不当な評価しかされなかった選手達が
アスレチックのチームで、
自分が出来ることを着実にこなし、
ミラクルの20連勝まですすんでいく映像は、
すごく嬉しくなっていく。
実際の映像も織り込まれていて、
はらはらどきどきの野球シーンなんてないけど
映画をまともに観れないくらい
こちらも手に汗握って、
息を止めたままガッツりの時間を過ごします。
野球が好きな人ならきっとそうなると思う。
力入り、肩が懲りました。
上手いつくりの映画だと思う。
そして、価値なしくらいに思われていた彼らが輝き始めるとき
私もそんな気になってなんだか救われる。

結局リーグ優勝までこぎつけたビリーが
レッドソックスにGMとしての破格の価値を提示されたとき、
彼が出した決断は、
彼なりの何ものにも左右されない信じた道のような気がします。

ピットは、穏やかになった。
私生活でも子どもの存在が大きいのかなと思う。
映画の中では
離婚をして、母親と生活している娘とのつかの間のふれあいに
彼の何よりものくつろぎと幸せと愛を思う。

俳優の中にも
あれだけ騒がれたのに
泣かず飛ばずで終わったねという人もいる。
いつか、また羽ばたく時を思いながらファンはいると思うのだけど、
かつて、
ロバートレッドフォードがいて、
その次にウィリアムカットがいた。
若き日の「明日に向かって撃て」では同じ役をしていたり。
今は、ブラッドピットが
レッドフォードに似ているなと思う。
人の評価ではなく、
何ものにも左右されない価値の生き方を見つけたとき、
その人は、さらに輝くのかもしれない。
映画の最後にそんなピットを見たような気がします。



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息子の部屋〜The Son’s room
 不慮の事故で息子アンドレアを亡くした家族が再生するまでのお話

ああすればよかった。
こうすればよかった。
死というものに向き合うとき、
戻れない時間を
無理やり戻ろうと悩み苦しむのは人間だから。
精神科医の父親は、
冷静で感情をだすこともなく
淡々と患者の愚痴やストレスを聞いていた。
けれど、愛する息子が不慮の事故で亡くなってから
心療する中で、
自分が患者のように
患者にカウンセラーをしてもらっている。

みんなどこかで必死に涙を悲しみをこらえている。
母親も娘も一人で痛みと向き合っている。
どうやって、死を納得すればいいのか。

そんな時、
愛する息子と付き合っていた娘からの手紙が届く。
母親は、何か息子とのつながりを求め、
彼女にコンタクトを取る。
いてもたってもいられない思い。
何でもいいのだ。息子の生きた証。

相手の女の子にとっては、ちょっと重いだろう。
前に見た映画を思い出す。
ムーンライトマイル〜
娘を亡くした親が
亡くなった娘の婚約者との奇妙な生活。

すぐにはあえなかったけれど
彼女アリアンナがヒッチハイクのついでにやってきた。
電話の向こうのアンドレアの母親に会いたかったからという

彼女から見せてもらう
息子が撮った
「息子の部屋」
そこには、親の知らない息子の姿があった。
何か悲しみの心を埋められる?

アリアンナと彼氏ステファノを
家族で車に乗せて送っていく中で、
感じるもの。。
あの子達〜いい子だよねって。
それは、息子を肯定していること。
息子は亡くなったけど、息子の思いは感じ取れたんだもの。

ラストシーン、家族が普通に会話できるようになって
海に向かって歩く姿。
再生はゆっくりだけど、始まった。

劇的な展開ではなく
淡々としているけれど
じんわりと感じてくるもの。
悲しみはそんな風に拭い去っていくものなのかもしれない。

母親役は、モリエールの伯爵婦人。
綺麗ですね。
役名が、パウラとかアンドレアとかステファノとか
あ〜イタリア映画なんだな〜とうなづいてしまいました。



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