映画を語ろう。
愛を語ろう。
鑑定人と顔のない依頼人〜The Best Offer

JUGEMテーマ:洋画

ある初老の鑑定士が、初めて恋をした。

彼の名は、ヴァージル

恋の相手は顔を見せないミステリアスな若い依頼人クレア。

 

今まで、絵の中の女性たち〜肖像画にしか興味を持ったことのないヴァージルが

人生において、初めて人を好きになったのだ。

 

しかし、その顛末は、膨大な肖像画のコレクションが盗まれ、

彼女も去っていく。

この窃盗事件は、今までのヴァージルの仕事上の相棒が主犯者となり、

顔のない依頼人クレアも詐欺師の1人であったということ。

 

では、実際にそうであったのか。

悲しすぎる話で終わりなのか。

 

人生の終わりに、何もかも失った初老の男が残っただけなのか。

ヴァージルは、自分自身も鑑定の中で、人を騙してきた。

だから、因果応報。自分も騙された?

 

そんな簡単な話で終わらせない。

ラスト15分からが秀逸である。

 

しかし、そこまで到達しきれない観る側の感性であれば

つまり、1から10まで、すべてのものが見える映画が好みなら

余韻の残るこのような映画は、評価に値しないのかもしれない。

 

映画も人を選び、人も映画を選ぶ。

これは、ハッピーエンドにつながっていく余韻を残してくれた。

 

「贋作の中にも必ず本物がひそむ」

 

鑑定士として、ずっと本物か贋作か見極めてきたヴァージル

その彼のこの言葉の意味は、

クレアとの食事の中で、伝えられた。

 

贋作の作者だって、

人間の本能であるオリジナリティー、自分を表現したい気持ちがあり

何かしらのメッセージを絵の中に入れる。

 

目の中に小さくイニシャルを入れたりとか。。

だからこそ、贋作の中にも本物があるのだと。

 

この言葉は、最後まで私の気持ちの中で生きた。

 

最初は騙そうと思っていても、

その騙す中でも、本当の愛の一瞬があったのではないか。

 

嘘偽りのない愛の行為。

その愛の行為は、何度か出てきたが、

ヴァージルだけではなく、クレアの思いも伝わった。

 

 

クレアの語る不幸な過去にしたって、すべてが嘘だとは限らない。

何か下地があり、その中に自己を投影する

それが人間の本能なのだ。

 

 

ラスト15分間にヴァージルが思ったことは、まさにそれではなかったか。

本物と贋作を見続けてきた彼だからこそ、最高の価値を知ったはずだ。

 

そして、実在していた「ナイト&デイ」という喫茶店。

 

 

また、膨大な肖像画のコレクションを初めてクレアに見せた時。

圧巻の美に息を飲みながら、私の前にいた女性たち?と

クレアが呟くが、

女性にとって、それは紛れもない愛の瞬間であったはずだ。

 

目に見える形で、ヴァージルが見せた愛の瞬間。the Best Offer

 

この映画の監督が、

ニューシネマパラダイスと海の上のピアニストの監督だと知り、それも驚いた。

 

 

キスシーンばかりのラストで愛を教えてくれたニューシネマパラダイス

陸で生きるより

海の上の死という生き方を友情で支えてくれた海の上のピアニスト

どちらも余韻がずっと残る映画。

 

そして、この映画も「待ってる」という余韻が残った。

 

 

 

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カリートの道〜Carlito's Way

JUGEMテーマ:洋画

 

元麻薬王であるカリートは、弁護士デイブの力で、

20年の刑期のところ5年で出所できた。

 

さて、それからのカリートの夢見る道は

周囲の思いとは裏腹に、堅気の幸せへと続く。

 

マフィアとはまったく関わることもない

バハマでレンタカー屋で、観光客相手に商売をすること

5年前に別れた愛しいゲイルと共に。

 

カリートを演じるアルパチーノ。

漂う雰囲気は、手の届かない圧倒的な存在感と悲しみ。

 

どうしてこうも魅力的な演技というか

いやいや、もう、マフィアそのものだと思わせてくれる

今どき、こんな俳優はいるのだろうか?と思った。

 

誰も真似できないアルパチーノという芸術感

 

カリートが投獄されていた5年間で何が変わったか。

チンピラだらけになってしまった裏社会。

裏切りから裏切りへ、けちをつけたくなるような奴らの中で

仁義を重んじるカリートは、もう過去の人なのか。

 

カリートの弁護士デイブ役は、ショーンペン

オープニングシーンのデイブのきちんと感から

どんどん崩れていく人格というか

堕ちてゆく、最低な奴に成り下がっていく感じが、

ショーンペンならではの演技力だと思う。

 

律儀なカリートと自己中の勝手なデイブが対照的だ。

 

カリートは、借りを返すということにこだわりすぎた。

だが、それがカリートの生き方。俺なのだ。

だからこそゲイルが愛する男。

 

ハラハラドキドキ感のクライマックス。

そしてそれも美しく美しく描かれる。

 

恩が仇になってしまったか。

いつの時代でも容赦ないところまで、根絶せねば自分の身はもたない。

 

ゲイルとの何度かの問答で

「人を殺したことがありますか?」の問いかけに

簡単に話せるものではないと

満を持してすることではなく

殺される前に殺すとい大前提をカリートは話していた。

 

が、堅気になりたくて殺さなかった唯一のチンピラが

最後に出てくるのは、予想外の展開だった。

 

まだ観ていない「ゴッドファーザー」も見たくなった。

それほど、アルパチーノは素晴らしかった。

なにもかもがそのものすぎて

どういったらいいのかわからないアルパチーノ

 

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キューティーブロンド〜Legally Blonde

JUGEMテーマ:洋画

 

ブロンドヘアーという容姿がもたらした不幸からの実に楽しいサクセスストーリー

 

普通は真逆である。

ブロンドヘアーを好む社会があり、

それに呼応するかのように女性もおしゃれをするのだが、

主人公エルの好きになった男性は、全く違った偏見を持っていた。

エルがブロンドということだけで、頭も悪く、

今後の自分の社会的成功には似つかわしくない女性だと振ってしまう。

 

つまり、マリリンモンロー的な容姿は、恋人時代はいいが

伴侶としては、自分の名声のためのマイナスになるという考え方なのだ。

 

人は偏見の塊。

日本でも胸が大きい女性は、頭が悪いとか。。なんら根拠のないことで

たくさんの女性は傷ついた。

 

昔、チャーリーズエンジェルというテレビ番組があった。

私立探偵の三人は、女性の魅力たっぷりに事件を解決する。

ケイトジャクソンは、黒髪

ジャクリーンスミスは、ブルネット

ファラーフォーセットは、ブロンド

 

髪の毛の色で、なんとなく役柄が決まっていたように思う。

ファラーフォーセットの髪の毛は、それは美しいブロンドで、

爆発的に人気が出て、ファラー人形まで当時は作られた。

こぞって、彼女のようなヘアースタイルを真似たのでは?

 

その後、ファラーフォーセットが降板したが、次に求められたのも

ブロンドの女性であり、シェリルラッドだった。

 

これが世間の偏見というか好みなのだ。

 

それとは反対のこの映画。

ただ、ブロンドというだけで、頭が悪いと評価されたエルは、

彼の心を取り戻したく、一念発起

一生懸命勉強して、なんとか同じハーバード大学の法学部に入学した。

 

しかし、そこには、彼ワーナーの婚約者ヴィヴィアンもいて

彼女はもちろん黒髪で、知的なまなざしを持っており、エルとは正反対の容姿であった。

 

馬鹿にされながらも、素直に正直に生きる姿は、

単なるサクセスストーリーだというだけでは終わらない。

 

人間の本質というか、失っちゃいけないものを教えてくれる。

彼女は、ファッションが好き。

好きだからこそ、人より秀でた才能があるのだ。

 

弁護士になるからと言って、自分自身の個性まで変えるわけではないのだ。

おしゃれにブランド物を身につけ、

エルという女性の魅力を表現してくれる。

そこには、ブロンドも黒髪もブルネットも関係ない人間の魅力。

 

だからこそ、最後はヴィヴィアンもエルに惹かれ、

外見に捉われ、何も見えなかったワーナーこそ魅力がないのが暴かれた。

 

また観たいと思う。

エルを演じるリース・ウィザースプーン

「ウォークザライン〜君につづく道」の彼女しか知らないが、

別段、美人でもないが醸しだされる魅力というかキュート。

 

何にも考えず、エルのサクセスストーリーに便乗して楽しんだ。

 

 

 

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ギター弾きの恋〜Sweet and Lowdown 

JUGEMテーマ:洋画

 

ドキュメントタッチで、ある天才ギタリストのエピソードを語る面々。

そのオープニングの顔ぶれに、

ギタリストなど全く知らない私は、実話と思ったが、

最後にウッディアレンによって、

この映画の主人公は、存在せず作り話だと知らされた。

 

その架空の主人公〜エメット。

彼は、世界で癸欧世塙觚譴垢訶刑優タリスト。

彼には崇拝するギタリストがいた。

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そして、つまり、そのジャンゴは、フランスの実在のギタリストであるからややこしい。

どこからどこまで本当?

エピソードを語る面々によって、物語は進んでいく。

 

エメットは、ジャンゴに会った二回とも、感動のあまり失神した。

そして、エメットは、ジャンゴのレコードを聴いて涙する。

破天荒、へべれけ、遅刻魔、金遣いは荒い、わがまま

けれど、演奏したらピカ一さ!

そんなキャラクターを

誰かと思いきや、

ショーンペンが演じている。

 

久々に笑わせてもらった。

憎みきれないキャラクターを何でこうも表現できるのかな?

 

ある日、賭けに負けたエメットは、

口の聞けない小柄な女性ハッティと付き合うことになる。

 

そのやり取りが、どうにもこうにも面白い。

小さな頃、高熱を出して、口が聞けず、頭も少し弱いハッティ。

エメットは、自分の泊まっているホテルに連れて行く。

一曲きかせてやるからさ〜〜〜♪

体に手を回し、頭の弱いハッティを手玉に取ったつもりが、

反対にハッティのほうが、

エメットに積極的に迫り、洋服を脱がせようとする。

 

ちょっと!ちょっと!待ってくれ!

普通嫌がるんじゃないの?

 

あたふたするエメットとの「事の終わり」に、

ハッティが、約束のギターを催促すると、

憎みきれない優しいエメットは、ギターを奏でてくれた。

 

そうだな。。約束だったな。

 

その音を聞き入るハッティの表情がとても素敵。

 

それから二人は、一緒に暮らすことになるのだけど、

自由が好きだから、結婚はしないからね。

それが天才ギタリストなんだよ。と

洗濯屋で働くハッティには、

辞めずに働きなと責任は取らない偉そうなエメット。

 

 

それでもハッティは、彼のために掃除洗濯食事と身の回りのことをやってあげる。

どう見たって、こんなに良い子はいないと思えるほど

ハッティは可愛い。

特にいつも食べている姿がなんとも言えず愛くるしい。

 

その後、エメットは、ハッティを残し家を出て行き

上流社会の女性ブランチと突然結婚する。

上手くいくわけがない結婚。

 

ただ、ブランチが言った言葉は、最後に響いてくる。

ジャンゴとエメットの違い。

そこには、感情をさらけ出したものがあるかどうか。ジャンゴのそれには確かにあり

エメットは、感情を演奏に出すことが出来ていないのだ。

 

ブランチの不倫もあって、

また、ハッティのところに帰ったエメット。

いつもの洗濯屋に行き、

二人で、座ったベンチで、

偉そうにエメットは言い放つ。

「良かったら一緒に来ないか?」

 

口の聞けないハッティの表情がいつもと違う。

ハッティは、結婚していた。そして女の子も生んでいた。

 

エメットにとっては予想外。想定外。

いつまででも待っていると思っていたハッティは、もう誰かのもの。

 

「take it easy!」

日本語の字幕は、「あばよ!」

 

 

そして、その後、ハッティを完全に失ったことが

どんなに大切なものを失ったことかと気づいた時。

時はすでに遅し!だけれど、

大切にしていたギターを壊し、エメットは泣き崩れた。

 

私もバカで、エメットと一緒。

ハッティは、ずっと待ってくれてるとハッピーエンドしか予想しなかった。

 

けれど、ウッディアレンは、映画「道」を再現してた。

あの映画「道」のラストの悲しみを思えば、

ウッディアレンは、救いを残してくれたように思う。

 

エメットは、その後ブランチの言ったとおり、感情をギターにこめることが出来たのです。

素敵なレコードアルバムが残ったと

オープニングの面々は最後に語ってくれました。

 

全編に渡って、ハッティの演技の愛らしさに脱帽。

可愛くってしょうがないです。

だからこそ、二人のジエンドは、余計辛らかった。

 

 

 

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グッバイ、レーニン〜Good bye Lenin!

JUGEMテーマ:洋画

東西ドイツの統合に巻き込まれた家族の愛情物語。

こんなに優しい嘘を突き通すことが出来たなら。。

 

冒頭シーンは、姉アリアネと弟アレックスのはしゃぐ姿で始まった。

幸せな一家が見えてくる。

だが、警察が家にやってきて

父親は西ドイツへ亡命をしたことを知り

何も知らなかったと言い切る母。

それ以降、一言も口をきけなくなった母親は、病院へ。

つまり、父親は、西ドイツの女性に心を奪われ

家族三人は捨てられた。

 

そんな事情を

主人公のアレックスを通して語られる。

 

病状が回復した母親は

家に帰って来てからというもの

社会主義にどんどん傾倒していく。

アレックスの言葉を借りれば、

ママは結婚相手を変えた。

セックスがない相手だけど、それは国家。

 

教育に精を出し、

共産党員として表彰までされていく。

ママには、社会主義が生きる希望。

 

ある日、内緒で

民主主義活動のデモに参加していたアレックスを

偶然見かけたママは、

あまりのショックで心臓発作で倒れてしまう。

昏睡状態に陥ったママ。

けれど、8ヶ月後に奇跡的に目が覚めた。

 

そして、家に帰りたいというママの願いを

アレックスは優しく受け入れようするが、

医者がいうには、

次の心臓発作がきたら、命の保証がないと言うことだった。

 

どうしよう!

ママが寝ていた8ヶ月の間に

ベルリンの壁は崩壊したのだ。

あの社会主義は無くなり

皆は、ドイツのサッカーチームの活躍に興じ、

コカコーラは進出し、

バーガーキングだってあるんだ!

そんな現実を知ったなら、

またショックで死んでしまう!

 

アレックスが起こした行動は、

ママのために

偽りの東ドイツの世界を演じきることだった。

偽装、偽装、偽装のオンパレード。

可笑しくなるほど

馬鹿まじめに

アレックスは真剣で、

実際、こんなに憐れなほど

愛してくれる息子っているのかしら?

 

しかし、その嘘には、

彼ら東ドイツの人々の願いも込められていたのではないかな?

 

コカコーラーは、東ドイツの国営企業と提携という段取りで

街に溢れる西ドイツの車は、

西ドイツの経済悪化で、亡命してきた難民という設定で、

 

アレックスの仕事仲間、映画野郎のデニスの協力で

ニュース映像を作成し、

愛するママにそれをテレビニュースとして見せる。

 

その涙ぐましい真剣さが

かえって、泣き笑いのコメディに変わっていく。

どんなにかどんなにか愛しているのだろね。

 

ママの二度目の心臓発作の前に

パパの亡命の真実が

アリアナとアレックスにママの口から告げられた。

映画の冒頭の語りとは大違いであったけれど、

グッバイ!レーニン。

 

アレックスは、ママの最期まで

嘘を突き通して見せた。

それも本当に素敵な

東ドイツのプライドを持って

グッバイ、レーニン!

そう、ベルリンの壁崩壊までを。

 

ママが死んだ後も

残るは、そんな思い出。

ママとの思い出は、悲しいグッバイレーニンじゃなく

幸せなグッバイレーニン!

 

あんな優しい息子がいたら。。と

素にもどった私は、

正直羨ましく余韻が残った。

 

 

 

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蜘蛛女のキッス〜Kiss of the Spider Woman
JUGEMテーマ:洋画
未成年者に対する犯罪で投獄されたゲイのモリーナと
政治犯として捕えられたヴァレンティンの心通わす物語

冒頭シーン
モリーナの語る映画は、
ナチスの将校に恋をしたレニという女性のお話
 それを聴きながら
 ナチスを正当化しているように思えた
 ヴァレンティンは、
 ナチスの拷問の酷さをモリーナに何度も繰り返す。
 全く相容れない二人のようだが、
 辛い牢獄生活を忘れたいがために
 ヴァレンティンは、また、話を聴いている。 
 
 モリーナのただの余興?
 ゲイの戯言? 
そんな風に思っていたモリーナの言動は、
しっかり裏付けされたものであった。

モリーナは、8年の懲役の仮釈放の見返りに
ヴァレンティンの政治活動をスパイし、
その情報を刑務所所長に報告するという取引をしていたのだ。

時折、所長と会い、進捗状況を聞かれるモリーナ。
その度に
彼はのらりくらりとかわし
ヴァレンティンの心をほぐし、情報を聞き出すためにと
差し入れを求める。

辛い獄中生活の中で
彼が命がけで得た食糧。
それは、モリーナの言葉を借りれば、
彼一人のものでなくヴァレンティンとの
「僕らのもの」

いつしかモリーナの元来の優しさが、
ヴァレンティンの男としての強さを愛するようになる。

ある日、刑務所の食事に毒がもられ、ヴァレンティンは、激しい腹痛を起こした。
このまま医務室に行けば、
情報を知りたがっている所長達によって
彼は、拷問にかけられると感づき、ただ我慢することにした。

そして、苦しくも堪えていたが、排泄に間に合わず、
汚れたヴァレンティンを
モリーナは甲斐甲斐しく世話をする。

臭くても汚くても
男としての辱めを感じるヴァレンティンを受け止めるモリーナ
その優しさは、本物だ。


時間だけ過ぎ、
全く埒の明かないモリーナに対して
所長は、モリーナを仮釈放し、彼の行動から情報を得ると言う作戦に出た。

そして、出所の前日。
蜘蛛女のキッスの話をモリーナは語り、
彼らは愛し合った。

蜘蛛女。
彼女は、哀れにも捕虜なのだ
自分の体が吐き出す巨大な蜘蛛の巣につかまっている。
ある日難破船の男が海岸に流れ着き
その男の傷を介抱し
助けた蜘蛛女。
愛を注いで生き返らせた。
ふと、その男が気がつけば
その蜘蛛女の目から一筋の涙がこぼれていた。

次の朝、愛し合った二人の最後のキッス〜蜘蛛女のキッス


 そして、出所したモリーナは、母の元へ帰り、
 大好きな母の枕元で、大好きなママへの愛とこれからの自分の人生を伝えた。 
 
 
「人生を整理をする時が来たのさ」




ママ以外に初めて愛した人〜ヴァレンティン。
彼のために出来ること。
そして、それがどうなろうと今の彼にとって 

「人を愛することこそ生きがい」。





 ラスト近くのモリーナのこの姿は忘れられない
 何度見ても見ても泣けてくる。
どうか、死なないで。
モリーナの目には 真実の愛がこぼれている。
優しい優しいモリーナ。

あなたを失いたくない!
 
 そして、私自身も
 愛する人のために、死にたくないと
 初めて、この映画を見て知った


ママとヴァレンティンをあるがままに愛したモリーナ

素晴らしい映画でした。
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仮面の男
JUGEMテーマ:洋画
  若き日のレオナルドデカプリオが
悪と善、一人二役をした痛快活劇。

17世紀、フランスでは、
ルイ14世が王となり、慈悲のない圧政を行っていた。
その暴君ぶりに
立ち上がったのは、前国王に仕えていた四銃士
牢に幽閉されていた鉄仮面の男を救い、
彼を王たらしめ、
今の王とすり替えて
国家を善き方向に導こうという壮大な物語である。


そのルイ14世と双子の弟の
幽閉されていた鉄仮面の男フィリップ役を
デカプリオが演じていた。

醸し出される雰囲気は、全く別人のようで、
何度も目を凝らしてしまった。
間違い探しじゃないが、
人は、こうも違って見えるものか。

優しさと傲慢さが、人を替えて見せる。

そして、
勧善懲悪と言えばそれでおしまいだが、
不死身の四銃士が、かなりかっこいい。
神の道に進んだアラミス
愛する息子を失ったアトス
豪快な女性好きのポルトス
そして、前王から引き続き
今の王を守り、国を守り続ける銃士 ダルタニアン

決して若くもない彼らの言動に
人の心というか、気高い魂を感じ、
また、固い友情には、心打つものがある。

どんなに時代が変わろうと、
悪は悪、善は善。
たとえ、死ぬとわかっていても、戦わなければいけない時がある。

ルイ14世との戦いの場に
彼らは、昔の軍服を着て向かう。
前国王の時代、忠誠を誓い、戦ってきた彼らの正装。
黒地に金糸のそれは、たとえ死装束になろうが、
彼らの正義とプライドなのだ。

なにやらすべてが、かっこいい。

ルイ14世側の政府軍も
ダルタニアンに向かって、剣を抜くことも出来ない忠誠を思うが、
しかし、王の命令は、撃て!

なかなか引き金を引けない彼らを前にして。
ひるまず、向かってくる四銃士とフィリップ。
その勇気に政府軍は、深く思うものがあったが、
命令には背けず、、
引き金を引いた後の硝煙の中から現れたのは、
不死身の彼らだった。

とまあ〜正義は必ず勝つ!に拍手喝さいだが、
ダルタニアンとフィリップ、ルイの話が最後に散りばめられ、
全てハッピーエンドでもなかったが、
フィリップの言葉通り、
ダルタニアンこそ仮面の男だったのかもしれない。


今のデカプリオは、
私の中で一番お気に入りの俳優だが、
この映画のデカプリオは、とても若かったという印象で、
魅力的になる時を過ごしてきたのだと思う。
また、
アラミス役はどこかで見た?と思ったら、
映画「ダメージ」で
ジュリエットビノシュと不倫関係の役の俳優だった。
優しさは、変わらずだ。




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きっとうまくいく〜3idiots
JUGEMテーマ:洋画
  インドの難関工科大学で、
同じ部屋になったことから親友になった
ランチョー、ファルハーン、ラジュー。

ランチョーは、首席。
後の二人は、落第ぎりぎりの成績。
そんな彼らのミラクルな物語。
実に出来すぎのハッピーエンドのお話。

インド映画独特の歌や踊りは、
私は嫌いでないので楽しめるが、
途中に音楽が入ったりするのが苦手の人は、いかがか?

競争第一、がり勉の丸暗記派のチャトルと自由で気ままなランチョー。

ある日、チャトルは、皆の前でスピーチする機会を得る。
言葉のあまり得意でないチャトルは、
図書館員に救いを求め
一緒に原稿を考えていた。

そこで、ランチョーは、すきをみて
原稿の中身を少し変えてしまうが、
丸暗記しか頭にないチャトルは、
そのまま信じて丸暗記して、舞台に臨む。
自信たっぷりにスピーチしてしまうチャトル。

当然のごとく、会場からは失笑の嵐。

確かに自分で確認もせずに
丸暗記と言うのは、よくないし、
勉強の真意をランチョーは言いたかったのだと思う。

しかし、このいたずらは、「きっとうまくいく」の中でありだろうか?

チャトルは、その恨みから
10年後の同じ日に皆で会おうと約束する。
ランチョーのやり方なのか、
チャトルのやり方なのか。
いったい、どっちが成功しているか!

音信不通の卒業後のランチョーを探して
ファルハーン、ラジュー、そしてチャトルが
向かう先には、どんなランチョーがいるのかな?

要所要所、色んな良い話が詰まっているし
3時間は、楽しいし、中だるみもない。
上手く出来ている!

きっとうまくいく〜All is well
人生は、そうでなくっちゃね。

ただ、絶賛!と皆さんがおっしゃるほど私には受けなかった。

楽しい!
涙も喜びもよ〜くわかりやすい!
ハッピーだ!
そんな映画を好む人には良いのかもしれないが、
私には、
同じインド映画なら、
スラムドッグミリオネアの方が心に響いた。



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奇跡の丘
JUGEMテーマ:洋画
 新約聖書: マタイによる福音を忠実にあらわしたもの
つまり、イエスキリストの生涯の話である。

この映画には、
優しさを携えたイエスはいなかった。
力強く説教をするイエス。

劇中で語られる台詞に
「わたしが地上に来たのは、
平和をもたらすためだと思ってはならない
平和でなく、剣をもたらすために来たのだ」というものがある。

確かにイエスは激しい時間の中で、生きていた。
優しい言葉だけではないのだ。
苦しみ、迫害の中で言葉を伝えていたのだ。

私は、イエスキリストの映画は、
「パッション」、そして、「ベンハー」も観たが、
これほど、熱情のイエスを見たことがない。

聖書に忠実に語るならば、この映画のイエスだろう。

モノクロで、
マリアは、一切話さない。
聖書には、マリアの行動を
思いめぐらすという書き方があるが
本当にその通りの表情なのだ。
だが、それでも、
物語は十分理解できる。

イエスを除いて、他のものの台詞は少ないが
それこそ、人間の解釈を出来るだけ排除した
聖書を語る〜神のみことばに近づくと言うことかもしれない。

そして、昨今のオーバーアクションの映画とは
一体、何だろうと思うほどだった。

実に聖書のページを繰るようだ。

しかし、どんどんクライマックスになると、
やはり、どうしてもつらく涙が出てしまう。

使われる音楽も素晴らしく、映画を形作っていく。

私は、もう一度、イエスの説教を
素晴らしいたとえ話を
ファリサイ派との問答を聞きたいと思った。

裏切り者のユダ〜
これは、パッションでも同じように自死していたが、
こちらの映画でのユダの最後は、
あまりにも人間的で、彼の悲しみは、充分伝わった。

いい映画であった。










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コットンクラブ〜The cotton club
JUGEMテーマ:洋画
  禁酒法の時代、コットンクラブという高級ナイトクラブが実在した。
そこは、出演者は黒人であるが、
お客は白人のみという場所であった。
実在のギャングやハリウッドのスターを絡めながら、
物語は進行していく。

1984年公開のフランシスフォードコッポラ監督の作品であるが、
ふと、あの頃の全盛期のコッポラを懐かしんでしまった。

ファーストシーンは、
ショーを見ていたギャングのボス 「ダッチ」が
黒人でもないのに上手いと
演奏していたコルネット奏者ディキシーを席に誘う。

和やかなムードになるところだったが、
ダッチが突然の襲撃に遭い
ディキシーが、危機一髪、ダッチを助けた。
そして、その現場でベラという女性も巻き添えになり、
三人の関係は始まった。

懐かしいとしか言いようのない面々だ。
リチャードギア演じるディキシー
ダイアンレイン演じるベラ。
私は、「運命の女」で彼らの共演を見ているが、
とても二人はしっくりくる。

そして、ディキシーの弟役には、あのニコラスケイジだ。
何とも正直で情けない役が、
ラスト近くに悲しい結末を迎えることを想像させる。


ギャングの関係、踊り子たちの関係。
そして、ディキシーとベラの関係が、
ラストに近づくにつれて、
すべてがぐっとスカッと気持ちよくさせてくれる。

グレゴリーハインズ演じる黒人タップダンサー
サンドマンの歌手ライラへの一途な思いは、
最初の頃はうんざりするが、
彼の華麗なタップダンスと共に
観る側も根負けして、
彼のアイラブユーという言葉が沁みてくる。

最後に
サンドマンのタップダンスと
ギャングの銃撃シーンが、ぶつかり合い重なり合い
本当に素晴らしい映像として、締めくくる。
わかっちゃいる演出だとしても素晴らしい。

古きよき時代を撮った映画で、
今と違った
古き良き時代に作られた映画だなと思った。









 
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