映画を語ろう。
愛を語ろう。
ジュリア〜Julia

JUGEMテーマ:洋画 

 

ジュリアとリリアンの友情。

そして、リリアンとハメットの愛

 

幼馴染のジュリアとリリアン。

劇作家になったリリアンにジュリアからのお願いが伝えられた。

使者から聞かされたことは、

ファシズム運動をしているジュリアの資金を運んで欲しいという願いだった。

 

列車を使い、リリアンが運ぶ資金。

ナチスの目を気にしながら、無事運ぶことが出来るのか。

 

次から次へと 

ジュリアの同士なのか リリアンをフォローしていく彼らとの出会いはスリリング。

 

何処かで誰かが、犠牲になるんじゃないかと思ってしまったり、

ただ、ジュリアのことを知っているんじゃないか?と

リリアンが聞くようなそぶりがないのは、不思議に思えるが

言葉は無用なのかもしれない。

そんな余裕もないのか、恐怖なのか。

 

無事、資金をジュリアに渡し、リリアンも仕事先のロシアについたが

ジュリアが殺されたことを知る。

 

ジュリアの葬儀のためにとリリアンは奔走するが、

すべては、抹消されてしまった。残ったのはお金にまつわるエゴ。

皆 ジュリアのお金が目的だった。

 

友のために走る。

自分は何が出来たのか。もっとジュリアのために出来ることはなかったか。

リリアンの思いは切ない。

 

幼い頃から、ジュリアの真似ばかりしていたリリアン。

憧れ、尊敬 大好きなジュリア。同性だからとか異性だからとかではない友情。

リリアンにとってジュリアは、何もかもが素敵な存在だったのだ。

 

ジュリアは、お金持ちでありながら、お金持ちのエゴに反発する道を選んだ。

純粋であるからこそ、医学の道にも進み

純粋にファシズムの運動を支援した。

 

昔、日本でも高い教養のあるものがそういった運動に入ってく歴史もあった。

世の中の矛盾に純粋な彼らは傷つくのだと思う。

だから、理想に向かって命を投げ打つ。

 

そして、ハメットという男性。

ジュリアとリリアンの友情を理解し、

リリアンという気性の激しい怒りん坊を優しく愛した。

 

優しく愛するとは、こういう愛しかたなのでは?

たとえ強い口調でリリアンに語るときもあっても包み込む愛。

 

ジュリアを亡くし、悲しみのリリアンに

髪を撫でながら、30年は生きる。先には死なないからと言ってくれた

ハメットの深い愛に私は泣いた。

 

それほどまでにリリアンにとってジュリアの存在は大きかったのだから。

 

 

映画の中で、アン・マリーという意地悪な役で

メリルストリープが出てくる。デビュー作らしい。

ほんの少しだけのシーンだが、印象に残るのはそれだけ演技が上手いのだろう。

 

けれど何よりもジェーンフォンダの演技。

バネッサレッドグレープの存在感。

二人を邪魔しないジェイソンロバーツの立ち位置が素晴らしい

 

 

 

 

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ブルックリン〜Brooklyn

JUGEMテーマ:洋画 

 

閉鎖的なアイルランドの田舎町の日用品雑貨の店で働くエイリッシュ。

意地悪な女店主の元では、

若くて才能豊かなエイリッシュの可能性は広がらない。

 

そんな彼女のために

都会での人生のチャンスを後押してくれたのは、最愛の姉ローズだった。

 

ブルックリンへと向かう船中で、

いかにもアメリカ女らしい女性に

手ほどきを受け、まさに、目指すはブルックリン。

 

そのブルックリンの街で、エイリッシュが見つけたものは何だったのか。

 

鑑賞後の後味は悪かった。

 

田舎娘が、都会の中で洗練されていく。

得るものは何?失うものは何?

 

エイリッシュは、百貨店勤めをしながら、夜学に通い会計を学ぶ。

ただ、単に都会の中で、流され染まっていくだけじゃない。

 

ホームシックにかかりながらも

故郷で待っている姉を愛し、芯のある女性だと好感が持てた。

 

 

ダンスホールで出会った同じくイタリア系移民のトニーと知り合い、

二人は少しずつ距離を縮めていく様子も

堅い感じが素敵。 

ふらふらと誘いに乗るような軽い女性でないから

トニーもわざわざアイルランドの女性を選んだのだ。

 

 

ホワイトカラー、ブルーカラー もう死語かも知れないけど

全く違った感じの道を歩んでいる二人だったから、

いつか破局があるのかとそんなことも思っていたけど、

エイリッシュは、トニーのプロポーズを受けた。

 

そんなことを考えた私の心のほうが嫌になった。

 

しかし、最愛のローズが亡くなり、葬儀のために

故郷に帰ってからのエイリッシュの行動は納得できない。

 

 

結婚したばかりのトニーがいながら、幼馴染にああいった態度を何故取れるのか。

 

それこそ、ホワイトカラーの彼氏が良かったという本音じゃないの?

寂しさから、トニーを選んだではないの?

 

そんな彼女の心の隙を元職場の女主人が暴いたとき、

「忘れていた。この町はそういう町であったということを」と

エイリッシュは、告げる。

 

 

確かに 田舎とは、そういった場所なのだ。

世間が狭くて、暇で、絶えず誰かのゴシップを話題にし、

かといって、それで何かをしたいわけでもない。

 

ただ、悪口言うだけで、噂話をするのが彼らの生きてる証し。

 

そんな田舎で生きていけないからブルックリンに住んだエイリッシュ。

 

ラストシーン、エイリッシュの行動をどう見るか。

 

そこに後味の悪さを感じさせる。

だが、しかし、それが学習したということなのか。

田舎娘が成長した証なのか。

 

 

都会に出て、もう、二度とアイルランドの田舎に帰らないという決意なのか。

生きる場所は、もう、ここしかない!という思いでのそれであったのか。

 

人は、一筋縄で、綺麗なままで生きていくわけじゃないってことなのか。

汚れもしみも埃もある人生を歩んでいくってことなのか。

 

私も忘れかけていた。

 

誰しもちょっと叩けば、

ぼろも埃の一つも出るのが人生。

そして、都会の街で生きるということは、そんな一つ一つにかまっているほど暇じゃない。

 

 

 

 

 

 

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マリアンヌ〜Allied

JUGEMテーマ:洋画

 

スパイ同士が出会い、恋に落ち、愛し合い結婚した。

しかし、妻には二重スパイの嫌疑がかけられたことから、

平凡な日常が崩れていく。

 

ずいぶん昔の韓国映画「シュリ」が頭によぎった。

裏切りなのか、真実の愛なのか。

 

簡単なストーリーであるし、結末もそうであろうと思うけれど

静かにラストはただただ泣けてしまう。

 

マリオン演じるマリアンヌが誘ったとき

ブラビ演じるマックスは、

「仕事の相棒とはしない。相棒とヤるとへまをヤり、敵にヤられる」

 

しかし、マリアンヌはそれに応えた。

「へまをするのは行為のせいじゃない。感情だわ」

 

相棒として出会ったときから、二人は恋に落ちた。

だからこそ、ドイツ将校の暗殺という、

生きるか死ぬかの緊迫した中で、二人して生きながらえたとき、

マックスは、感情をあらわにして、プロポーズをするのだった。

 

愛したことは事実。愛されたことも事実。

平穏な生活が続いて欲しいのだけど、

結局、スパイとしての経歴は消えることがない。

マックス、娘という愛するものを得たが故に

マリアンヌは、敵の言いなりにならざるを得なかった。

 

哀しい。とても哀しい。ルールはルールであり、裏切りは裏切り。

情状酌量というものは、スパイの世界にはないのだ。

 

百も承知だからこそ、感情的なマックスのために

マリアンヌは愛ゆえに最後の行為に出る。

 

そして、マックスの悲しみの深さ、愛の深さが伝わってきて、

どうにもこうにも涙が止まらない。

 

 

マックスを演じるブラッドピットは、ちょっと観ない間にどうも顔つきが変わった。

目の辺りが不自然で、整形か?と何度も感じてしまうほどで

 

同じスパイ夫婦ものでアンジェリーナジョリーとの共演した

Mr. & Mrs. Smithの頃とはずいぶん違ったのは、時の流れなのか。

 

マリアンヌを演じるマリオン・コティヤールは、

超美人というわけでもないけど、どんな映画でも記憶に残る。

この映画でも魅せてくれて、

敵を撃つためにパーティに参加するときのドレス姿は美しい。

 

 

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キューティーブロンド〜Legally Blonde

JUGEMテーマ:洋画

 

ブロンドヘアーという容姿がもたらした不幸からの実に楽しいサクセスストーリー

 

普通は真逆である。

ブロンドヘアーを好む社会があり、

それに呼応するかのように女性もおしゃれをするのだが、

主人公エルの好きになった男性は、全く違った偏見を持っていた。

エルがブロンドということだけで、頭も悪く、

今後の自分の社会的成功には似つかわしくない女性だと振ってしまう。

 

つまり、マリリンモンロー的な容姿は、恋人時代はいいが

伴侶としては、自分の名声のためのマイナスになるという考え方なのだ。

 

人は偏見の塊。

日本でも胸が大きい女性は、頭が悪いとか。。なんら根拠のないことで

たくさんの女性は傷ついた。

 

昔、チャーリーズエンジェルというテレビ番組があった。

私立探偵の三人は、女性の魅力たっぷりに事件を解決する。

ケイトジャクソンは、黒髪

ジャクリーンスミスは、ブルネット

ファラーフォーセットは、ブロンド

 

髪の毛の色で、なんとなく役柄が決まっていたように思う。

ファラーフォーセットの髪の毛は、それは美しいブロンドで、

爆発的に人気が出て、ファラー人形まで当時は作られた。

こぞって、彼女のようなヘアースタイルを真似たのでは?

 

その後、ファラーフォーセットが降板したが、次に求められたのも

ブロンドの女性であり、シェリルラッドだった。

 

これが世間の偏見というか好みなのだ。

 

それとは反対のこの映画。

ただ、ブロンドというだけで、頭が悪いと評価されたエルは、

彼の心を取り戻したく、一念発起

一生懸命勉強して、なんとか同じハーバード大学の法学部に入学した。

 

しかし、そこには、彼ワーナーの婚約者ヴィヴィアンもいて

彼女はもちろん黒髪で、知的なまなざしを持っており、エルとは正反対の容姿であった。

 

馬鹿にされながらも、素直に正直に生きる姿は、

単なるサクセスストーリーだというだけでは終わらない。

 

人間の本質というか、失っちゃいけないものを教えてくれる。

彼女は、ファッションが好き。

好きだからこそ、人より秀でた才能があるのだ。

 

弁護士になるからと言って、自分自身の個性まで変えるわけではないのだ。

おしゃれにブランド物を身につけ、

エルという女性の魅力を表現してくれる。

そこには、ブロンドも黒髪もブルネットも関係ない人間の魅力。

 

だからこそ、最後はヴィヴィアンもエルに惹かれ、

外見に捉われ、何も見えなかったワーナーこそ魅力がないのが暴かれた。

 

また観たいと思う。

エルを演じるリース・ウィザースプーン

「ウォークザライン〜君につづく道」の彼女しか知らないが、

別段、美人でもないが醸しだされる魅力というかキュート。

 

何にも考えず、エルのサクセスストーリーに便乗して楽しんだ。

 

 

 

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雨の日は会えない 晴れた日は君を想う〜Demolition

JUGEMテーマ:洋画

 

映画のラスト近くのシーンで、主人公が見つけた付箋。

そこに書かれてあった言葉が、この映画の邦題だ。

誰がこの邦題をつけたのだろう。感性に響くタイトルだと思った。

 

Demolition (解体、破壊)という原題は、実際に主人公が、

道具を持ちその行為を繰り返してゆくことにスポットを当てたのだろう。

その行為なくして、

彼が生きる上での再生はなかったのだから、その通り、正しい。

 

 

映画「フォローミー」 これもイギリスとアメリカではタイトルが違った。

イギリスでは「フォローミー」 アメリカでは「パブリックアイ」

映画を見れば、断然フォローミーだと思うだろう。

 

アメリカってつくづく合理的だと思うが、

訴えたい思いは、人間の心の奥深きところ。

 

この映画には、それがあった。

 

説明的な作品ではなく、受け手が心で感じてみる作品。

 

ジェイク・ギレンホールの何気ない一つ一つの演技が

正直に素直に最後に意味もわからないほど、心に押し寄せ、泣けてたまらなかった。

 

 

金融機関に勤めるデイヴィスは、毎日忙しく、妻の話も上の空。

冷蔵庫が壊れているの。水漏れがあるの。

彼女は、諦め顔で彼に訴える。

たぶんきっと、耳を貸さないんだろうな。

 

そんな会話中、突然 交通事故により妻が亡くなった。

 

運ばれた病院で、彼は自動販売機のチョコを買ったが、

それは出てこず、お客様苦情係りに手紙を書いた。

 

妻が亡くなったのに泣けないんだ。そんな時にチョコレートも出てこない

 

ただ、これだけで済ませることが出来ず、

デイヴィスは、自分の立場や状況をつらつらと書き、送り続け

苦情係のカレンモレノと彼女の子どもクリスと友人関係になった。

 

 

色んなものを壊し続けるデイヴィス。

これでもかというほど、壊すのは何故?

 

人も羨むようなデイヴィスとジュリアの家も破壊していく。

やりすぎだろう?と一瞬思うが、

カレンモレノの家で、彼がふと漏らす言葉を思うと

何ら痛みも悲しみも苦しさも怒りも見つからない家だから破壊するのだと思った。

 

 

また、ゲイであろうクリスとの友情。

うそつきではないからこそ、真正面から向かうからこそ、成立するのだ。

 

デイヴィスが防弾チョッキを着て

銃に興味があってしょうがないクリスに撃たせるシーンがある。

 

到底、常識では考えられない出来事であり行動だけど、

デイヴィスもその恐怖を体験したかったのではないかと思った。

感情の見つからない自分だから。

 

 

自分は妻を愛していなかった。

だから泣けなかったんだ。悲しくなかったんだ

妻の浮気で、もっとそれを肯定してみる。

 

しかし、本当にそうであったか。 デイヴィスは知った。

 

愛はありました ただ、おそろかにしていただけで。

 

この言葉にたどり着くまで、彼は心の扉を破壊し続けた。

 

皆、愛していたと気がつかない。

それに向かってだけ生きているわけではないから。

毎日、数々の問題が発生し、頭の中はいっぱいだ。

 

でも、何故、一緒にいるか。でも、何故、あんな思い出があったか。

 

愛していたからだ。 

 

妻ジュリアは、付箋を貼ることが好きな人だった。

こっちを見て、ここなら気づいてくれるかしら? 

ねえ、無関心なデイヴィス。どこでわかってくれる?

そんな愛を込めて、邦題の言葉も貼ったのだ。

 

雨の日には会えない。晴れた日には君を思う

 

 

 

 

 

 

 

 

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ペンタゴンペーパーズ〜The Post

JUGEMテーマ:洋画 

 

あのベトナム戦争は、泥沼化した。

「タクシードライバー」「ディアハンター」

多くの映画の中で、深く傷を負ったものたちの悲しみが漂う。

 

あのベトナム戦争の結末はどうであったか?

私の記憶の中では、

大国アメリカが、長い間苦戦し

ベトナムが勝利したというものになっている。

当時、大統領はニクソン大統領であった。

 

この映画は、ベトナム戦争の実態を隠し、国民を欺き

戦争を進めていった政府の機密〜ペンタゴンペーパーズを

新聞に載せたワシントンポスト誌の英断の物語である。

 

そして、それだけではなく

男性社会の真っ只中で、

キャサリン・グラハムという女性がやってのけたところにも大いに意義がある。

 

タバコとインクの臭い、時間との闘い、

男の社会の中で、ポストという新聞社を継承して行くキャサリン。

平凡な主婦であったのに

夫の自殺により、やむを得なく社長になった彼女には

そう、たやすく自信などつくはずもなく、どことなく危うい。

キャサリン役は、メリルストリープ。

 

 

このペンタゴンペーパーズを最初にスクープしたのは、

ニューヨークタイムズ紙であったが、

強烈な機密文書であり、

その後、政府から差し止めを命じられる。

それはつまり、同じことをすれば反逆罪、刑務所行きなのだ。

 

そんな中で、記事を載せるか載せないかで、ポスト社は

キャサリンの英断に賭けた。

 

「Go」「やりましょう!」

 

二時間余りのこの映画、あっという間に終わった。

無駄がない。

 

父を新聞社のオーナーに持ち

幼い頃から、その姿を見てきたことが、目には見えないパワーとして

キャサリンの最後の言葉になっていたような気がした。

 

弁護士からの忠告、役員からの忠告に対して、

父親の会社でもなく、夫の会社でもなく 私の会社であり

誰よりも一番長くポスト社と共に生きてきたと語るシーンは、

実に重みがある。

 

遺産のことなどわかっていないわけではないのだ。

 

編集長ブラッドリー役は、トムハンクス。

毒づくようなアクの強い役柄だ。

ペンタゴンペーパーズを載せる!と彼は、妻に自慢げに語るが、

 

キャサリンの英断とブラッドリーの決断。

 

そこには、どれだけのリスクの違いがあるか

ブラッドリーの仕事を支える妻の言葉によって、キャサリンの一言の重みを知る。

 

料理を作って、仕事仲間に振舞って

ブラッドリーに尽くす妻だから、言える言葉。

女性という立場にも関わらず、キャサリンは、勇敢だった。

 

ベトナム戦争の意義。

100%中の70%は、ただアメリカが負けたくないだけの理由であり

そのために、若者が送られ、犠牲となった。

 

戦争とは、一体何のだろう? 偉い人たちのエゴでしかないのか。

 

映画は、ニクソン大統領のその後のウォーターゲート事件への

関与を示して、エンディング。

つまり、ペンタゴンペーパーズによって報道の自由が守られ、

国民の利益が守られた第一歩からの足音が、そこにあった。

 

 

 

 

 

 

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トゥー・リブ・アゲイン

JUGEMテーマ:洋画

 

母の手によって、16年間監禁されていた娘カレンと

事故で自分の娘を失ったソーシャルワーカー・アイリス

関わりあっていく中でお互いに人生を取り戻すためのお話。

 

被害者カレンを母親が

親ゆえに

行き過ぎた管理をするところから悲劇が始まったのかもしれない。

 

監禁されていたカレンと交わる中で

アイリスは、過去に何が起こったか知っていく。

 

母親は、姉の精神障害があったことで、過敏になってしまった。

厳格に保守的に

世間に向かって、迷惑をかけられない。

と思う考えが、加速しての監禁だが

母子家庭ゆえに一定の感情を超えていったのだろう。

彼女にとっても強迫観念があるのだ。

 

誰か周りに相談する人がいたら、

誰かの支えがあったのなら、

この悲劇は生まれなかったのではないか。

 

実話らしい。

しかし、多かれ少なかれ、

親子の関係の中で、支配しすぎる親に苦しむ子どもたちがいるのだ。

 

この母親の存在は、盲目だ。

 

一方、アイリスも

娘を亡くし、まだ立ち直れないでいる。

 

誰のせいで娘が亡くなったのか。

彼女は自分を責め続けているのかもしれない。

アイリスの娘は、飲酒運転をしていて亡くなった。

もしも、あの時、止めることが出来たなら。

 

精神病は、

精神病としての治療を行うことが必要であるが、

その手前で、ずいぶん、もしかして

私たちは、面倒だという愛を欠いた接し方で、

誰かを病人にしてしまう過ちを犯しているのではないかな

 

こんなハッピーエンドの実話があるなんて、何か救われたようだ。

 

精神病院での一生で終わるか、それとも1人で生活できるか

その審問会で、

 

カレンが1人で生きる決意を述べるとき

 

「アイリスのように人の優しく、動物に優しく

知らない人に優しい人になりたい」と話す。

 

優しさは、やはり愛からしか生まれない。

そして、愛がなければ人は救えない。

 

 

 

 

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ハッピーエンドが書けるまで〜Stuck in Love

JUGEMテーマ:洋画 

父親と母親、娘サマンサ、息子ラスティ

それぞれに求めているものは愛なのに、どうしていいのかわからない。

もがきながらも前へ進んでいく物語。

 

小説家の父親は、離婚した妻に未練があり、彼女の家に不法侵入する始末。

 

娘のサマンサは、ロマンティストかリアリスト

人には二種類あると、ラスティに説教をするくらい、

親の離婚に痛手を受けている。

amazonプライム映画字幕によると、

〜リアリストは、意中の人をいい女の一人としてみる

ロマンティストは、その人が神が選んだ1人だと信じる

でも神はいないし、

人生の意義も思い込みにすぎない

愛を避けなさい。私のモットーよ〜

 

もう、信じて傷つきたくないのだ。殻を作って自分を守る。

 

息子ラスティは、臆病で、ポエムにしたためるが関の山

好きな子に行動としての一歩前に進むことが出来ない。

 

 

そして、物書きという職業の父親を持つサマンサ、ラスティも

同じく小説家の道を選んでいる。

だからこそ、この映画は、要所要所にそういった香りが立ちこめ

本好きの人なら、それも楽しめる。

 

劇中で紹介される本たち

スティーブンキングの 「IT」と「ザ・スタンド」 

サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」

ベバリイクリアリーの「ヘンショーさんへの手紙」

そして、レイモンドカーヴァーの「愛について語るときに我々の語ること」

 

私としては、レイモンドカーヴァーの本にぐっときた。

カーヴァーの本は、村上春樹氏が翻訳しているが、

彼は、この言い回しが好きだと、この題名を頂き

「走ることについて語るときに僕の語ること」という本を書いた。

そして、私は、春樹氏のこの本が大好きで、言い回しもお気に入り。

HPの日記をメルマガにしたものに「私の語ること」というタイトルをつけている。

 

カーヴァーのセンスが、父親のセンスとなっている。

それが、愛についての父親の感性。

Stuck in Love だからこその「愛」

 

愛が怖いサマンサは、言い寄るルイスを

コテンパンに傷つけるためにどんな本が好き?と質問をする。

そのルイス役は、映画「フューリー」で、洗礼名マシーンを与えられたノーマン

 

そこで、ルイスが本気で答えた本のタイトルは「ヘンショーさんへの手紙」

児童書のこれにサマンサは、心を揺さぶられる。

両親が離婚し、自分の胸の内をヘンショーさんという作家へ

手紙を書くことによって、成長していく物語である。

 

 

臆病なラスティが、クリスマスに愛するケイトに選んだ本は

スティーブンキングの「IT」

ラスティは、この本を世界で一番好きなのは自分だと言い切るくらいファンであり、

映画のラスト近くに

スティーブンキングと「スタンドバイミー」について語るシーンがある。

 

ハッピーエンドに向かって、

それぞれが歩む中で、未練がましく、別れた妻をどうして待っているのか。

そんな謎解きが、父親によって語られていくが

その言葉の感性によって、サマンサは癒され、

憎んだ母親と和解したい気持ちがぐっとこみ上げてくる。

 

 

言葉で語れないものと言葉で語れるもの。

その両方をこの映画には感じ取れる。

 

〜鼓動が聞こえた みんなの鼓動が

人が立てる雑音が聞こえた 誰一人動かない

部屋が暗くなっても〜

 

 

 

 

 

 

 

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アリスのままで〜Still Alice

JUGEMテーマ:洋画

 

若年性アルツハイマー認知症 

それも家族性アルツハイマー病に冒されたアリス

つまり、遺伝性であり、彼女は父親の遺伝子から

そして、彼女の子ども達にもそれは影響し、

検査の結果陽性者一名、陰性者一名

検査を受けぬもの一名。

 

それだけでも家族にとって受け入れがたい悲しみなのに

皮肉にもアリスは、言語学の教授であった。

言葉の専門家が言葉を失うと病気というのは、あまりにも切ない。

 

ジュリアンムーア演じるアリスが、

アルツハイマーの現状をスピーチするシーンがある。

そのスピーチを

この出来事を忘れたくないと最後に語る

その素晴らしいスピーチに感動する。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜

詩人エリザベスビッショプは、

「なくす技」を覚えるのは簡単

多くのものが失われるのは災いではないと書きました。

私は詩人ではなく 若年性アルツハイマー病です。

そして、日々「なくす技」を習得しています

 

方向感覚をなくし、物をなくし 眠りをなくし

そして、記憶をなくしています。

 

私の人生は、記憶に満ちています

記憶は私の最も大切な宝物になりました。

私が人生で蓄えた全てが

努力して得た全てが 剥ぎ取られていくのです。

 

地獄です

 

私が苦しんでいると思わないで。

闘っているのです。

世界の一部であろうとして、

かつてそうであった自分であろうとして

 

だから瞬間を生きています

瞬間を生きること

それが私の出来るすべて

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

アリスの言葉を一つも聞き漏らさないようにと私もメモを取る。

このスピーチが、この映画全てだと思う。

満ちている記憶?

夫とのギリシャ旅行。夫との思い出。

アリスの母と姉との思い出。

子ども達との思い出。 全ての記憶で満ちている宝物

そして、アリス自身にかえった時

言葉を駆使して生きてきた人間にとって、

これはまさに地獄なのだと思うと泣けてくる。

 

アリスがどんどん、アリスでなくなり

滑稽になるのとは対照的な高学歴の夫と長男長女。

最後に寄り添ったのは、自由に自分の道を探し続けていた次女だった。

優しさって、何?

 

ラストシーン

記憶が無くなった果てのアリスに次女リディアが演劇の物語を語り

うつろな目のアリスが、リディアの問いかけに答える。

「愛」「愛についてよ」 

 

記憶を失おうとアリスがアリスのままでなくなろうと

生きているアリス。

最後の最後まで残るのは、愛でしかなく、

リディアとアリスの関係に涙が止まらない。

 

 

 

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ローズの秘密の項〜The Secret Scripture

JUGEMテーマ:洋画

 

第二次世界大戦時、疎開先にやってきたローズ

ローズは、美しく誰もが彼女に惹き付けられた。

彼女の真直ぐな眼差しに、ゴーント神父さえも揺れ動く。

夫以外の男性の目をじっと見るな。

最初の出会いの中で、神父はローズに忠告する。

 

時は、40年過ぎ、

取り壊しの決まった聖マラキ病院。

その患者の中にローズがいた。

彼女は、自分の赤ちゃんを殺した罪を背負っていた。

しかし、ローズは否認し続け、

そして自身の名前を本名とは別のローズマクナリティと名乗った。

 

転院する患者たちの再診のために訪れた

精神科医スティーブグリーンは、ローズの無実の訴えを聞き

彼女の大切にしている聖書の存在を知る。

そこには、ローズの日記が綴られていた。

自分という存在が抹消されないように。とローズは書き記す。

 

過去と現在を行ったり来たりしながら、ローズの人生が語られる。

何故にローズクリアという名ではなく

ローズマクナリティと名乗ったのか。

そこには、たった一人の男性を愛し続けた生涯の愛がある。

その人の名は、マイケルマクナリティであり、

二人は、牧師の立会いの中で、結婚式を上げた。

その事実と彼の子を身ごもった事実。

 

40年後のローズ役のバネッサレッドグレイブの演技を

どうしても見たくて、この映画を鑑賞。

実に大柄な女性で、そして品性漂う緑色の目をしている。

回想シーンの当時のローズ役は、ルーニーマーラ〜キャロルの女優であり

前情報のない私にとっては、思いがけないもので、

同じく、緑色の目が美しかった。

 

美しさというものは、美しさゆえに罪を作るのか。

周りの嫉妬の中で、人生を狂わされていく罪なきローズ。

 

 

精神科医グリーンとローズのふれあいの中で、

少しずつ解き明かされる謎。

本当に彼女は、赤ちゃんを殺してないの?

 

看護師とグリーンの手を聖書に置き、ローズが信じて欲しい

と訴えたとき、

グリーンが看護師に尋ねた。

看護師は、「信じる」では、グリーンは?

 

「愛を込めてみたものだけが真実」

 

ローズのこの言葉が痛烈に突き刺さる。

私たちは、愛を込めて何を見る?何を語る?

 

色んなキーワードが出てくる中で、

神に仕えし神父も迷い悩み

こういったところは、信者にとっては見たくないものであるが、

権威と嫉妬とそして漂う愛

最後の結末に、間に合った罪の赦しを思う。

 

ローズのどこまでも愛し続けた純愛があり

クライマックスでは、ジグソーパズルが

みるみる出来上がるように

マイケルの勇敢な死が、尊厳を持って語られ

何故にグリーン医師が再診の医師になったのか理解でき

静かに涙が溢れてくる。

 

緑色の目は、嫉妬。

何故か、そんな事を思い出し、

その目に魅了され嫉妬に狂った人と人生を狂わされたローズ

最後にハッピーエンドであったのに救われました。

 

 

 

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